IPv4アドレス・AS番号の移転について
2022年8月22日
分配を受けているIPv4アドレスおよびAS番号が不要となった組織、 分配を希望する組織が取ることの可能な方法は以下の通りになっています。
分配を受けたIPv4アドレスやAS番号は、原則として、 組織の合併などの場合以外は分配先を変更することができません。
しかし、②または③の方法で分配先を変更することができます。 この方法により分配先を変更することを「IPv4アドレスの移転」「AS番号の移転」と呼びます。
IPv4アドレス・AS番号の移転が必要なとき
以下のようなケースの場合、IPv4アドレスやAS番号の移転を利用して、 分配先を変更することが可能です。
- 現在JPNICから直接割り振り・割り当てを受けているIPv4アドレス・AS番号が不要になった。
- 新たな事業やサービスを立ち上げるにあたって、まとまった数のIPv4アドレスが必要になった。しかし、現在JPNICから直接割り振り・割り当てを受けているIPv4アドレスでは不足することが確実である。
移転の対象となるIPv4アドレス・AS番号
JPNICで受け付けているIPv4アドレスやAS番号の移転の対象は以下の通りです。 移転を希望するIPv4アドレスやAS番号が対象に含まれるかどうか不明の場合には、JPNICでお調べします。 該当のIPv4アドレスやAS番号を明記のうえ、 お問い合わせ先までご連絡ください。
IPv4アドレス
- JPNICで管理されている/24よりも大きなIPv4アドレス
- APNIC、ARINおよびRIPE NCCで管理されている/24よりも大きなIPv4アドレス
AS番号
- JPNICで管理されているAS番号
- APNICで管理されているAS番号
移転履歴・移転希望者リスト
以下のページにてIPv4アドレスとAS番号の移転履歴を公開しています。
また、IPv4アドレスの移転を「受けること」を希望する組織(移転先となることを希望する組織)を、 以下に一覧して公開しています。
このリストへの掲載を希望される方、 このリストに掲載されている組織への連絡を希望される方は、 リンク先のページに記載の「手続き方法」をご覧ください。
IPv4アドレス・AS番号の移転に際して必要となる書類と手続き
申請に際しては、 IPv4アドレス・AS番号の分配先を変更することについて、 移転元組織、移転先組織の双方が合意していることが必要です。
条件等に双方で合意したあと、 JPNICに必要となる書類を提出してください。 IPv4アドレス・AS番号の移転申請を行う場合、 提出が必要となる書類と手続きについては以下の内容を参考にしてください。
IPアドレス
JPNIC内の移転 | JPNICから移転対象レジストリへの移転 | 移転対象レジストリからJPNICへの移転 | ||
---|---|---|---|---|
必要書類 | 移転申請書 | IPv4アドレス移転申請書(130KB) | ||
代表者印の印鑑証明書 (移転元組織) |
○ | ○ | - | |
代表者印の印鑑証明書 (移転先組織) |
○ | - | ○ | |
必要な手続き | 移転可能アドレスサイズの通知 | △ (一部のみ) |
- | ○ |
IPv4アドレス移転手数料のお支払い | △ (一部のみ) |
- | ○ |
AS番号
JPNIC内の移転 | JPNICから移転対象レジストリへの移転 | 移転対象レジストリからJPNICへの移転 | ||
---|---|---|---|---|
必要書類 | 移転申請書 | AS番号移転申請書(117KB) | ||
代表者印の印鑑証明書 (移転元組織) |
○ | ○ | - | |
代表者印の印鑑証明書 (移転先組織) |
○ | - | ○ | |
必要な手続き | AS番号の割り当てを受ける条件の確認 | ○ | - | ○ |
AS番号移転手数料のお支払い | ○ | - | ○ |
上記に記載した以外にも、移転元組織、 移転先組織の現在の契約状況によって、 契約に関する解約手続きや契約締結手続きが必要となる場合があります。 また、JPNIC以外のレジストリに移転する場合には、 移転先レジストリでの手続きが必要になる場合があります。
JPNICに対してお取りいただく手続きについては、 移転申請を提出された際に案内していますが、 事前に確認を希望される場合には、 該当のIPv4アドレスやAS番号を明記のうえ問い合わせ先までご連絡ください。
移転手続きの流れ
移転申請書の提出から移転完了までの流れは、 以下から確認してください。 いずれもPDFファイルです。
IPv4アドレス
AS番号(準備中)
移転に関するQ&A
移転とは何ですか?
現在分配されているIPv4アドレスやAS番号の分配先を変更することを、 移転と呼んでいます。
移転の際の条件を教えて下さい
移転の際の条件の概要は以下の通りです。
-
対象となる資源
- JPNIC、APNICで管理されている/24よりも大きなIPv4アドレスとAS番号
- ARIN、RIPE NCCで管理されている/24よりも大きなIPv4アドレス
-
移転元組織
1. の資源の分配先組織として、 各レジストリのデータベースに登録されていること -
移転先組織
IPv4アドレス管理指定事業者契約など、 1. の資源を管理するための契約を締結している(または締結予定の)組織であること
移転に必要な申請書類を教えてください
移転申請の際には、移転申請書が必ず必要となります。 移転申請書に各組織の代表者印を捺印していただく場合、 その印に関する印鑑証明書をあわせて提出する必要があります。
移転申請書および印鑑証明書以外にも、 該当のIPv4アドレス・AS番号を管理するための契約および解約に必要な書類の提出が必要になる場合があります。 手続きについては、移転申請を提出された際に案内いたします。 事前に確認を希望される場合には、 該当のIPv4アドレスやAS番号を明記のうえ問い合わせ先までご連絡ください。
移転には費用が必要ですか?
以下のケースに該当する場合、 移転手数料(88,000円(うち消費税8,000円))のお支払が必要です。
- AS番号移転申請
- 現在APNIC、ARINまたはRIPE NCCで管理されているIPv4アドレスを移転して、JPNICの管理下に分配先を変更するための移転申請
- 2. の移転申請でJPNIC管理下となった後に、さらにJPNICと契約する他の組織に分配先を変更するための移転申請
移転手数料の支払が必要かどうか不明の場合には、 該当のIPv4アドレスを明記のうえ問い合わせ先までご連絡ください。
JPNIC以外で管理されているIPv4アドレスやAS番号を移転できますか?
- APNIC、ARINまたはRIPE NCCで管理されている/24よりも大きなIPv4アドレス
- APNICで管理されているAS番号
であれば、 JPNICと契約を締結済みの組織に移転することが可能です。
JPNICで管理されているIPv4アドレスやAS番号を他のレジストリに移転できますか?
「JPNICが逆引きの管理を行っているIPv4アドレス一覧」に記載のIPv4アドレスを除き、 JPNICで管理されているIPv4アドレス・AS番号を移転することは可能です。
IPv4アドレスやAS番号の移転を希望する組織を探しているのですが、JPNICでは仲介は行っていないのですか?
JPNICでは移転元組織、移転先組織の紹介は行っておりませんが、 移転を受けることを希望する組織の一覧を「IPv4アドレス移転希望者リスト」として公開しています。
IPv6アドレスは移転できますか?
現在有効なIPv6アドレスに関するルール(ポリシー)では、 移転は認められていません。 そのため、IPv6アドレスの移転申請は受け付けていません。
移転申請書の提出から移転完了までぐれぐらいの日数がかかりますか?
ご質問のやりとりにかかる期間などを含めずに最短のケースでお答えしますと、 移転申請書の提出から移転完了までには、 2週間ほどの期間を要します。
移転申請に関する書類をご提出いただきますと、 申請に際しての留意事項をご確認いただくほか、 提出書類の内容についてご質問させていただく場合があります。
また、該当のIPv4アドレス・AS番号を管理するための契約および解約に必要な手続きをお取りいただく場合もあります。 上記には、これらの手続きにかかる期間は含めていませんので、 あくまでおおよその目安として考えてください。
組織の吸収合併や事業移管の場合には移転申請が必要ですか?
組織の吸収合併や事業移管の場合には、 移転申請とは異なる手続きをお取りいただく必要があります。 所定の手続きをお取りいただくことで、 分配されているIPv4アドレス・IPv6アドレス・AS番号は、 引き続き存続会社または事業移管先組織で利用いただけるように対応しています。
状況により、お取りいただく手続きが異なるため、 詳細を問い合わせ先までご連絡ください。