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Junichi Ikeda @ Fermat

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ザ・大統領戦2024:カマラ対トランプ、アメリカをめぐる「2つの世界観」の対立

大統領選の投票日(11月5日)が遂にやってきた。「我々のアメリカ」と「奴らのアメリカ」。2つのアメリカの「存在」を賭したその行方は、まさに蓋を開けるまでわからないが、いずれにせよ禍根が残ることは想像に難くない。果たして、ドナルド・トランプが語る「世界観」と、カマラ・ハリスが提示する「ソリューション」とはいかなるものだったのか。投票日当日にお届けする、デザインシンカー・池田純一による渾身の考察!
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ザ・大統領戦2024:究極のトスアップ──神の振るサイコロに委ねるしかなくなった大統領選

いよいよ、大統領選の投票日が迫ってきた。調査によると、7つの激戦州──ペンシルヴァニア、ミシガン、ウィスコンシン、ノースカロライナ、ジョージア、アリゾナ、ネヴァダ──の情勢は、いずれも拮抗している。ハリスとトランプ、ふたりの動向に見え隠れする「真意」を、デザインシンカー・池田純一がひもとく。
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ザ・大統領戦2024:中西部人はナイスガイ──意外な印象で盛り上がったVPディベート

投票日が1カ月後に迫った10月1日、副大統領候補同士のディベートがTV放送された。そこでは、猛烈な勢いで毒を吐くトランプの言動にすっかり麻痺していたことを思わず再確認させられるほど、品のよい、統制の取れた、在りし日の「言葉の応酬」がなされていた。今回のディベートは、今後にどのような影響を及ぼすのだろうか。デザインシンカー・池田純一が掘り下げる。

アレックス・ガーランドは、アメリカ社会の無意識に潜む幾多の神話を呼び覚ます:映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』池田純一レビュー(ネタバレあり)

『エクス・マキナ』等で知られるアレックス・ガーランドの新作『シビル・ウォー アメリカ最後の日』は、ドキュメンタリーを装った戦争映画・政治映画“ではない”。しかも本作で描かれる「分断」は、青(民主党)vs. 赤(共和党)といった「今日のそれ」ではなく、米国社会の“集団的深層心理”に則した分断、いわば時代を超えた米国の神話に根ざした分断だ。ガーランドが本作に忍び込ませた真意を、デザインシンカー・池田純一が浮き彫りにする(物語の重大な核心に触れていますのでご注意ください)。
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ザ・大統領戦2024:キャプテン・カマラの躍進と、立ち上がるトランプ包囲陣SAC

周知の通り、先だって行なわれたハリス vs.トランプによるテレビ・ディベートは、ハリスの圧勝だった。それによって、残り50日を切った大統領選の様相はどう移ろっていくのだろうか。デザインシンカー・池田純一の見立てはいかに?
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ザ・大統領戦2024:自由と正義と愛国と──共和党魂を〈ジョイ=愉悦〉の精神で巻き取ったカマラ・ハリス

8月後半、4日間にわたりシカゴで開催された民主党全国大会(DNC)では、ある明確なメッセージが発信された。オバマ時代の8年間にあった多文化社会アメリカの再出発、いわば「オバマが始めた21世紀アメリカの再起動」である。具体的にはどういうことなのか。デザインシンカー・池田純一が解題する。
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ザ・大統領戦2024:起死回生を狙うカマラとティムの民主党爆アゲ大作戦!

ネット・ミームの追い風もあり、ハリス陣営の勢いはいまだ陰りを見せない。この千載一遇のモメンタムを維持するべく、同陣営は3つの方針を心がけているとデザインシンカー・池田純一は分析する。ハリスの強みを活かし、弱みを補い、短期決戦に耐えうるその方針とは?
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ザ・大統領戦2024:怒涛の7月を辛くも生き残りアメリカは大変貌を遂げた!

「奇跡の一枚」のインパクトもありトランプの勝利がほぼ決まったかに思われたものの、バイデンが撤退を決意したことで、構図は一気に逆転した。「白人男性」で、アメリカを男性本位の権威主義社会に戻そうと叫ぶトランプに対し、「黒人女性」のカマラ・ハリスが挑戦するという構図だ。攻守が入れ替わった怒濤の7月、民主党内では何が起きていたのか。デザインシンカー・池田純一が分析する。
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ザ・大統領戦2024:「司法の支配」まで掛け金にされた大統領選

従来の大統領選であれば、5〜6月は予備選を通じて候補者たちの声に耳を傾ける期間であった。しかし今回は、ギャングスター然とした「トランプ一家」と、文字通り「バイデン家」によるドラマ(脚色された事件)が衆目を集めている。壊れゆくデモクラシー、転覆しかけている法の支配。戦いのゆくえを、デザインシンカー・池田純一が解題する。
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池田純一『ザ・大統領戦2024』:イヌとワームとポルノとテント、これが今年の大統領選?

片や、元ポルノ女優への口止め料をめぐる週4日の裁判。片や、ウクライナやイスラエル情勢をめぐる国内外の舵取り。トランプとバイデン、双方とも通常運転といえば通常運転だが、その背景には11月の大統領選挙を見据えた戦略が垣間見えると、デザインシンカー・池田純一は分析する。

イーロン・マスクを駆り立てる、血に潜む〈ジキル博士とハイド氏〉:『イーロン・マスク』池田純一ブックレビュー

「歩く地政学リスク」ことイーロン・マスクの評伝が話題を呼んでいる。本書を記したのは、世界的なベストセラーとなった伝記『スティーブ・ジョブズ』の著者として知られるウォルター・アイザックソン。名うての伝記作家は、マスクの半生をいかなる視点でもって切り取り、再編集したのか。デザインシンカー・池田純一が読み解く。

〈シミュレーション仮説〉は宇宙に寛容をもたらす福音なのか?:『リアリティ+』池田純一レビュー

オーストラリア人の哲学者・認知科学者デイヴィッド・J・チャーマーズが本書で展開しているのは、「VRは真の実在である(Virtual Reality is a genuine reality.)」という一見すると直感に反する命題だとデザインシンカー・池田純一は指摘する。バーチャル・リアリティ(サイバー環境)とリアル・リアリティ(基底現実)はリアリティとして同等であり、そう確信した途端、世界の見え方は激変する。その視点を解説する本書だが、より核心にたどり着きやすい読み方(読む順序)のコツについても指南する。

近未来のAI社会は、普遍的なのか? それとも中国的なのか?:『AI 2041 人工知能が変える20年後の未来』池田純一ブックレビュー

ベンチャーキャピタリストとSF作家。ともにGoogle China出身のふたりがタッグを組み、「AIが普及した未来社会の様相」を描き出した本書。一見「多元性」への目配せがなされているものの、「技術の中立性・透明性」「ソリューショニズム」という視点に立つと、別の風景が見えてくるとデザインシンカー・池田純一は指摘する。

メルヴィルの『白鯨』から始めるアメリカ・ベンチャーキャピタル史:『ベンチャーキャピタル全史』池田純一書評

アメリカのベンチャーキャピタル(VC)史というと、たいていは第2次世界大戦後に登場した「今日の老舗VC」の勃興と成功譚が語られるのが常だが、本書の起点は何と19世紀の捕鯨業までさかのぼる。その射程に込められた意図、4段階に分けられた「発展史」の解題、さらには本書に書かれていない「5段階目」の予測を、デザインシンカー・池田純一が繰り広げる。

【ネタバレあり】テックタイタンの夢はギリシアの闇に咲く花火となる:『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』池田純一レビュー

アガサ・クリスティ調のミステリーで幕を開けたかと思えば、徐々にコーエン兄弟作品のような様相を呈していき、最後にはタランティーノ風味に……!? 007シリーズで知られるダニエル・クレイグの新たなる当たり役となった「アメリカ南部訛りの名探偵ブノワ・ブラン」が活躍するシリーズ2作目の見どころを、デザインシンカー・池田純一がネタバレ上等で解題する。

苛烈なサイバー戦争の未来は不可視の〈軍拡競争〉が支配する:『サイバー戦争 終末のシナリオ』池田純一書評

『これが彼らの教えてくれた世界の終わり方:サイバー兵器の軍拡競争』──。原書のタイトルを直訳するならば、このようになる。サイバーセキュリティを専門とする『ニューヨーク・タイムズ』紙の記者である著者は、ハッカーや諜報機関のエンジニア、あるいはブローカーなど、サイバー戦争を現実たらしめている各種プレイヤーたちを丹念に取材することで、見えざるフィールドでいったい何が起きているのかを克明に掘り起こしていく。

新時代の斜陽貴族を象徴するダウントンの雨漏り対策:『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』池田純一映画レビュー

映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』は、絶妙のタイミングでの日本公開となった。本作の主役は、シリーズを通じて事実上のクイーンであった老女バイオレットにほかならないからだ。いったい、どのような「新時代」が描かれているのか。物語に潜むアレゴリー(寓意)を、デザインシンカー・池田純一がひもとく。【ネタバレあり!】

【ネタバレあり、未見の方は閲覧厳禁】スターウォーズ新3部作はJ.J.版『指輪物語』なのか

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を、デザインシンカー池田純一は、いかに観たか。創造主ジョージ・ルーカスの手を離れた新エピソードが見事に語った「神話」について。