Macの「ショートカット」のコンテンツグラフエンジン
「ショートカット」の能力の多くは、コンテンツグラフエンジンによるものであり、ショートカットアクションへのデータをその場でインテリジェントに変換します。アクションがある種類のコンテンツを想定しているのに別の種類のコンテンツが渡された場合、コンテンツグラフがそのコンテンツを適切な種類へ自動的に変換します。
このようにデータをスマートに変換することで、「ショートカット」はアプリやサービスを統合できます。次の例では、「もうすぐ行われるイベントを取得」アクションに続いて「経路を表示」アクションが含まれています。1番目のアクションはカレンダー予定を出力します。これにはスケジュールデータや位置情報データが含まれることがあります。2番目のアクションは入力として位置情報データを要求するため、コンテンツグラフはカレンダー予定からマップデータのみを抽出して、車での経路を生成します。
コンテンツグラフでは、多数のステップからなる高度なコンテンツ変換も可能です。そのため、「ショートカット」を使用して、「ミュージック」と「メール」のように無関係に見えるアプリやサービスを統合させることができます。たとえば、「現在の曲を取得」アクション、「ミュージックの詳細を取得」アクション、および「フォトアルバムに保存」アクションを含むショートカットを作成できます。この一連のアクションを実行すると、ミュージックライブラリで現在再生中の曲から自動的にアルバムアートワークが抽出され、フォトアルバムにそのアートワークが保存されます。
コンテンツグラフを使用すれば、アクション間で適切な種類のコンテンツを渡しているかどうかを考慮する必要がほとんどありません。「ショートカット」はユーザが達成したい処理を想定し、実現する方法を判断します。アクションの結果を表示したい場合は、「コンテンツグラフを表示」アクションをワークフローに追加します。