Wikidata:はじめに
ウィキデータは、自由・共同編集・多言語・二次情報を特徴とする知識ベースです。収集された構造化データは、ウィキペディア、ウィキメディア・コモンズや、ウィキメディア運動のその他のウィキで活用されているほか、世界中の誰でも利用できます。
解説
もう少し詳しく見てみましょう。
- ウィキデータ内のデータはCreative Commons Public Domain Dedication 1.0の下公開しており、データを自由に再利用することができます。データは商用、非商用を問わず、許諾をとることなく複製、改変、再配布、実行や実演に利用可能です。
- 共同編集 データはウィキデータの編集者によって入力、管理されています。コンテンツ作成と管理のルールも編集者によって決められています。自動化されたボットもウィキデータに投稿しています。
- 多言語 コンテンツの編集、利用、閲覧、再利用は多言語に完全に対応します。どの言語で入力されたデータも、他のすべての言語で即座に利用できるようになります。つまり、あらゆる言語での編集が可能であり奨励されています。
- 二次情報知識ベース ウィキデータは情報そのものを記録するだけではなく、その情報源や外部データベースとの対応関係も記録しています。これにより、様々な知識の反映が可能となり、検証可能性の担保とすることができます。
- 構造化データ ウィキデータは高度に構造化された構成になっています。これにより、ウィキメディアプロジェクト群や第三者が容易に再利用可能となり、コンピュータによる処理が容易になったり、コンピュータが「理解」できるようになります。
- ウィキメディアのウィキ群で活用 ウィキペディアの基礎情報ボックスや言語間リンクを維持管理しやすくすることで、作業負担を減らしつつ記事の品質を向上させます。ある言語での更新は、他の全言語で利用可能になります。
- 世界中の誰でも 誰でもウィキデータのデータを使用して、アプリケーションやサービスを構築できます。
動作の仕組み
ウィキデータは、ウィキメディア財団が管理しているウィキをはじめとした、外部からアクセス可能な集中型のリポジトリです。ウィキデータから動的に読み込むコンテンツは、それぞれのウィキでは保守する必要がなくなります。たとえば統計・日付・座標、その他の共通データはウィキデータにより集中管理することができます。
ウィキデータ・リポジトリ
ウィキデータ・リポジトリは主に項目(items)からなり、それぞれにラベル(label)、説明(description)と任意の数の別名(aliases)があります。それぞれの項目はDouglas Adams (Q42)のように数字を伴ったQ
により一意に識別されます。
文(statement)はプロパティ (property)と値(value)から成り、項目の特徴を詳細に記述します。ウィキデータのそれぞれのプロパティは P
と番号で表す educated at (P69) のような識別子を持ちます。
例えば人物なら、出身校のプロパティに学校の値を設定することで、その人物が教育を受けた学校を指定することができます。建造物なら、緯度と経度の値を設定することで地理座標のプロパティを指定することができます。プロパティは外部データベースにリンクすることもできます。図書館やアーカイブで用いられてる典拠管理データベースなどへリンクするプロパティは、識別子(identifier)と呼ばれています。ウィキペディアやウィキブックス、ウィキクォートといったプロジェクトのコンテンツは、サイトリンクによってウィキデータ項目と関連付けられます。
全ての情報はどの言語においても表示されます。例え元のデータが異なる言語であってでもです。これらの値にアクセスする際は、クライアントのウィキは最も新しいデータを表示します。
項目 | プロパティ | 値 |
---|---|---|
Q42 | P69 | Q691283 |
Douglas Adams | educated at | St John's College |
ウィキデータを使ってみる
ウィキデータのデータにアクセスする方法としては、組み込みツール、外部ツール、プログラミングインターフェイスなど様々用意されています。
- ウィキデータ・クエリとReasonatorはウィキデータの項目を検索・検査するためのツールです。ツールページではウィキデータを探索するためのツールを紹介しています。
- さまざまなAPIとサービスを使用して、すべてのデータをプログラムによって取得できます。
- Luaスクリプトインターフェースを使用して、各ウィキからデータにアクセスできます。
さあ、始めましょう
まずはウィキデータ・ツアーに行ってウィキデータについて学んでみましょう。
そして次のリンクから開始してみましょう。
- 個人設定、特に「バベル」の拡張機能を設定して表示言語を選ぶ。
- ラベルと説明が未入力の項目を修正してみる。
- 言語間リンクの衝突やプロパティの制約違反を修正してみる。
- 無作為に項目を選択して改良してみる。
- 翻訳を手伝う
どのようにして貢献できますか
まずは 編集を始めてみてください。編集はウィキデータの構造や概念を学習するのに最善の方法です。もし、ウィキデータのコンセプトについて知りたいなら、ヘルプページを見てください。質問は井戸端または開発チームに連絡(英語)までお気軽に投稿してください。