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北朝鮮が弾道ミサイル2発 対ロ輸出用の試射か=1発は「失敗」と推定

2024.07.01 10:00

【ソウル聯合ニュース】韓国軍の合同参謀本部は北朝鮮が1日午前5時5分と同5時15分ごろ、西部の黄海南道・長淵近郊から北東に向け弾道ミサイルを1発ずつ発射したと発表した。

北朝鮮が6月26日に発射し、空中で爆発したミサイル=(韓国軍合同参謀本部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 5時5分ごろ発射された弾道ミサイルは約600キロを、5時15分ごろ発射されたものは約120キロを飛行したという。

 合同参謀本部は米国や日本と北朝鮮の弾道ミサイル関連情報を緊密に共有しているとして、「北のミサイル発射は朝鮮半島の平和と安定を深刻に脅かす明白な挑発行為であり強く非難する」と表明。「軍は堅固な韓米連合防衛体制の下、北のさまざまな活動を注視しながらいかなる挑発にも圧倒的に対応できる能力と態勢を維持する」と明らかにした。

 韓国軍当局は北朝鮮が5時5分ごろに発射したミサイルはロシア製短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の北朝鮮版とされる短距離弾道ミサイル「火星11(KN23)」と推定している。北朝鮮は火星11をウクライナを侵攻しているロシアに供与したとされている。今回の発射は対ロシア輸出用ミサイルの性能実験だった可能性がある。5時15分ごろ発射したものも火星11と推定されるが、飛行距離が短く、実験に失敗した可能性があるとみている。軍の消息筋は「最初のミサイルは(北東部の)清津沖に落下したが、2発目は陸地に落ちた可能性が高い」と述べた。

 この日の弾道ミサイル発射は韓国と米国、日本が先月27~29日に複数領域で実施した新たな共同訓練「フリーダム・エッジ」への反発の可能性もある。北朝鮮外務省の対外政策室は先月30日に声明を出し、韓米日が「アジア版北大西洋条約機構(NATO)」を構築していると強く非難していた。

 北朝鮮による弾道ミサイルでの挑発は先月26日以来、5日ぶり。北朝鮮は翌27日、複数の弾頭を搭載する多弾頭化の実験に成功したと主張したが、韓米当局は「上昇段階から(ミサイルが)異常回転しており、不安定な飛行が爆発を引き起こしたと推定している」として、成功したという主張は誇張・うそだとみなしている。

 北朝鮮は韓国に向けごみなどをぶら下げた「汚物風船」を飛ばすなど挑発の手段を多様化させている。北朝鮮は韓国の脱北者団体が体制を非難するビラなどをくくりつけた大型風船を飛ばしたことに反発し、5月末から6月末にかけ風船を7回散布した。

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