人との絆を最優先する

一番大切なのは、友人や家族、 つまり愛する人たちだという話は、 よく聞きます。 昇進や昇給でも、子どもの成績でもなく、 身近な愛する人や、自分を愛して 大事にしてくれる人が最も大切だと。 脳に関する知識などから考えると、 これが理想的な状態です。 人は生まれながらに、 絆を大切にするのです。 でも、行動で示せているかというと、 私はできていません。 ７才のかわいい娘が、 紙とセロテープで作ったカップを 見せにきたとき、 私は、娘の最新の発明について集中して 聴いてあげる時間をとるべきでした。 ですが、頭の隅で気にしていたのは、 膨大な ToDo リスト、 ５分後に始まる娘の授業、 娘がまだ朝食をとっていないことでした。 ここで不用意にふるまうと、 娘との絆を損ないかねず、 誰のメンタルヘルスにもよくありません。 絆が損なわれると、 心に大きな負担がかかります。 それを避けるには、 どうすればよいでしょうか。 方法は３つあります。 まず、何が期待されているかを 確認することです。 期待が裏切られると、 重要な脳内物質が分泌され、 ひどく嫌な気分になります。 ですから、率直に話し合いましょう。 たとえば、親に電話をかける頻度について、 自分と親とで認識を合わせます。 週に何回、配偶者と同じ時間に寝ますか。 夫は夜型ですが、私は朝型なので、 毎週どうするのがいいか、 はっきり決めておきます。 １日にテレビを見る時間も決めておきます。 これは、娘が見る時間です。 ２つ目は、お互いの話を聴く時間を 確保することです。 簡単なようですが、実は アクティブリスニングには訓練が必要です。 真摯に耳を傾けると、特別なことが起こり、 素晴らしい効果がもたらされます。 メンタルヘルスを守るのに、 とても効果があります。 ３つ目は、楽しむ時間を設けることです。 新しいことを試し、 人に楽しんでもらいましょう。 計画を立て、自分から動き、 ともに楽しい時間を過ごせるようにします。 こうした経験の共有が、健康を保ち、 絆を深めるうえでとても重要なことは、 研究でわかっています。 絆の大切さを忘れずに、 それに見合った態度で人に接してください。 ちょっとした対応が 長期的な問題につながるので、 娘のテープだらけのカップにも 目を向けましょう。 やるべき仕事は常にありますが、…