コース: サプライチェーンの基礎

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製造とオペレーションの基本

製造とオペレーションの基本

新製品の開発は、顧客ニーズを知っていると 自負する会社でも大変です。 開発の難しさを企業役員に 知ってもらうために、私はよく、 聴いている人たちを 少人数のグループに分け、 紙の束を渡して言います。 「いい紙飛行機を開発してください。 よく飛んで、見栄えも いいものにしてください。 できたら私が見て適正な価格をつけます」 この開発風景は、なかなか見ものです。 大人が紙飛行機を作って 飛ばしている光景もですが、 各チームの開発手法の違いも見どころです。 多くのデザインを試して 1つを選ぶチームや、 紙飛行機の達人だというメンバーが 強く推すこだわりのデザインで 合意が形成されていくチーム、 作るうちに別のチームの名案が目に入り、 真似をしようとするチーム、 簡単に作って、早く終わらないかと 待っているチームなど、 いろいろですが、開発結果は ほぼ3種類に大別されます。 1つ目は、誰もが小学生時代から 作っているような単純な飛行機と、 そのバリエーションです。 2つ目は、普通の人にはとても作れない、 すばらしい紙飛行機です。 3つ目はその中間の、大人の紙飛行機です。 達人とまではいかなくても、 子供レベルより明らかに高度なものです。 完成した飛行機を、チーム代表の テストパイロットが見せにきます。 まず外観を披露して、 実際に飛ばします。 あまり飛ばない、見栄えも悪い 子供レベルの飛行機なら、 私がつける価格は5ドルです。 達人レベルの、 よく飛ぶ美しい紙飛行機なら、 私がつける価格は 15 ドルです。 まあまあな見栄えの飛行機には、 よく飛ぶものも、そうでないものも ありますが、ここでは 話を簡単にするために、 10 ドルとします。 この競技にはデザインと マーケティングの要素が 含まれているのですが、 参加する役員たちは、 そのことをすっかり 忘れているようなのです。 競技はここから、 サプライチェーンの部に入り、 仕入先、製造工程、労働力、 品質が関係してきます。 各チームに、50 ドルのコストで 紙 20 枚と 10 分の 持ち時間を与えます。 合図とともにタイマーをスタートさせると、 単純なデザインのチームは、 安い製品を量産していきます。 中間のデザインのチームは それほど量産できませんが、 価格は安い製品の2倍です。 達人級のデザインのチームはといえば、…

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