規格サイズのコンテナ

コンテナの規格は、 幅８フィート、高さ 8.5 フィート、 長さ 20 フィートまたは 40 フィートです。 この箱は、20 世紀の物流を変えた 一大発明でした。 このコンテナが登場する前の 貨物輸送を見てみましょう。 無数の箱や木枠を、人の手で 倉庫からトラックに載せ、 人の手で船に積み込み、 到着地でまた人の手で下ろして トラックに載せてというように、 輸送の途中に繰り返し人の手を経るので、 そのたびに積荷の紛失、破損、盗難の 可能性を見込む必要がありました。 当時のサプライチェーンは、時間が かかる上に信頼が置けなかったのですが、 コンテナの登場によって、 ずっと速く安全に貨物を 運べるようになったのです。 同じ寸法のレゴブロックのような コンテナがあれば、 あらゆる輸送機関への 積み下ろしが簡単にできます。 商品を詰めて封をしたら、 トレーラーに載せ、 そこから鉄道の貨物駅まで運び、 そのまま貨車に積み替え、 鉄道で運んだ後、別のトレーラーに 積み替えて港まで運び、 クレーンで船に積み込みます。 コンテナ船は、一度に何千もの コンテナを積み上げて海を渡ります。 外国の港に着くと、ここでも簡単に トレーラーに積み替えて出発します。 出荷時に封をされたコンテナは、 原則として目的地に到着するまで 開くことなくそのまま輸送できるのです。 外国産の野菜や果物が、 近所の店までどのように やって来るかというと、 内部の温度などを一定に保つ、 リーファーコンテナと呼ばれる 特殊なコンテナが使われています。 リーファーコンテナには、保冷はもちろん、 積荷の状態を最適に保つ さまざまな機能があります。 通常のコンテナと同じサイズでありながら、 温度、湿度、内部の酸素や 傷みの原因となる 気体の濃度も調整できるため、 害虫やバクテリアなどの心配もありません。 世界中のコンテナ貨物の取扱量は、 20 フィートに換算した コンテナの個数を表す TEU という単位で表します。 長さ 20 フィートの コンテナ１個なら１ TEU、 40フィートのコンテナ １個なら２ TEUとなります。 「昨年の輸出は 400TEU」、 「5,000TEU の船」というように 使います。 最近では、15,000TEU を超える 大型船も登場しています。 港も、「昨年は 500 万 TEU」 などと、…