コース: サプライチェーンの基礎

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立地を選ぶ

立地を選ぶ

住まい選びの決め手は、 値段の安さではありませんね。 安さだけで選ぶと、 高い代償を払うことになります。 安さだけで選んだ住まいは、 部屋も収納も狭く、設計も時代遅れ。 周辺の治安は悪く、校区のレベルも低く、 家のどこかがしょっちゅう壊れて 修繕費がかさみます。 貯金も減り、神経もすり減り、 そのうえ多くの時間が犠牲になります。 一方、理想の家があまりに遠方だと、 多少狭くて割高でも 便利な場所の方がいいと思うでしょう。 生産拠点の立地選びも、 住まい選びと同じです。 土地や人件費や税金が安い というだけの理由で 立地を選んでしまうと、インフラの不備、 不良品の増加、過酷な環境などの問題に 悩まされるかもしれません。 そもそも、こんなに安いのは、 誰も買わないからかもしれません。 仕入先からも非常に遠い上に、 配送会社のサービスエリア外にあり、 顧客も近距離にはいないとなれば、 ロジスティクスのコストが膨大になります。 ガソリン価格が上がるたびに、 最初の決定が悔やまれます。 冒頭の例は住まい選びでしたが、 引っ越しといえば、同一の都市圏内や、 もう少し遠い周辺の自治体、または 別の地方に行くのが普通で、 外国にはめったに移りません。 企業には、生産拠点を国外に 移設するところもあります。 これをオフショアリングといいます。 これは本当に大変な決断です。 地球上のどこに工場を置くかで、 異なる地方に引っ越した人と同じように、 企業の経営者も試練に直面するのです。 個人の引っ越しなら、新しい友人作りや、 故郷の家族との連絡、 食料品や生活用品の調達、 新たな土地の人々と親しくなるために 言葉や習慣を覚えること、 赴任先で認められることなどが 必要でしょう。 企業の場合は、従業員を雇用し、 仕事への意識と良好な関係を 育てることをはじめ、 信頼できる仕入先や運送会社を探し、 本社と密に連絡を取りながら、現地の政府、 産業界、新しい顧客との関係作りを することが求められます。 移転は、物理的な変化と同時に 心理的な変化を伴います。 快適な場所を離れ、 やり方を再構築しなければなりません。 それほど大変な移転をするのは、 たいていそこにチャンスがある と感じるからです。 企業にとって、世界各地に支社を広げたり、 生産拠点をオフショアリングしたりする 決断をすることには、…

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