コース: 戦略的な交渉術

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アプローチを変更する

アプローチを変更する

交渉のアプローチは変えられます。 最初にとったアプローチや立場に 固執する必要はありません。 変えていいのです。 相手もアプローチや立場を変えるでしょう。 取引を通して、対案や自身のアプローチ、 その変更方法や変更によって見込まれる 恩恵などを探っていきましょう。 たとえば、強引になるかどうか、 協力的になるか、 アンカーを変えるかを見極めます。 最初の交渉で価格設定をしますが、 その後も価格は上げ下げできます。 途中で交渉の論点も追加できます。 最初に要求しなかったからといって、 後で追加できないわけではありません。 また、ひとつの交渉手段に 縛られないでください。 相手もさまざまな手段を 使ってくるでしょう。 ある時、論点の多い交渉に携わりました。 初めのうち、私たちは協力的でしたが、 相手は好戦的でした。 私たちの要求は明らかで、 相手は値段と取引構造を求めました。 時の経過は私たちに有利で、 相手には不利でした。 交渉がはじまると、 私たちが譲歩を続けました。 許容できる価格と取引構造である限り、 協力的に対応したのです。 その後、ずいぶん時間が経ち、 交渉相手は体制を変え、 非常に強引になりました。 しかし迂闊にも、時間が経つと立場が 変化することを見逃していました。 時の経過は相手に不利でした。 私たちは押しの強い交渉に切り替えて、 取引構造と価格設定に関して、 追加の譲歩を強く求めました。 相手はアプローチの変化に驚いたものの、 最終的には私たちに 有利な形でまとまりました。 進んで協力しつつも、それにとらわれず、 時間の影響と変化を見極めたうえで 押しの強い交渉に進んだので、結果的には 当社に大きな利益を もたらすことができたのです。 取引を進めていくなかで、 現在のアプローチと変更できる点、 その変更がもたらす影響について よく考えてみてください。 アプローチを変更するのであれば、 利点だけでなく想定されるリスクも 十分考慮しましょう。

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