コース: 戦略的な交渉術

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将来の取引に備える

将来の取引に備える

交渉プロセスでは、現在の取引が 将来の取引を左右すると考えましょう。 現在の交渉が、 将来に与える影響を考えなければ、 大きな失敗に繋がるかもしれません。 すべての取引は、価格、言葉遣い、 交渉の論調において、 次に行う取引の先例となります。 例えばサービスの売り込みで、 先に割引価格を決めてから 定価を設定したとき、 定価と割引価格を提示しますか。 それとも割引について触れずに、 安い価格を提示しますか。 一度決めた価格は固定されます。 始めて価格設定をする場合、 割引価格として提示すれば、 その後、定価に戻すことができます。 安い価格で設定すると、 そこから動かせなくなります。 これについて、わたしは同僚と しっかり話し合います。 新しい顧客に最初の契約書や送り状で 定価を提示すると、 その価格は今回だけでなく、 次の交渉にも利用されるので、 面倒なことになります。 今回譲歩するなら、 次回はそれを使って交渉します。 今回の価格設定に満足であれば、 次回も同様に参照します。 今回の交渉でしたことは、次回 利用される可能性があります。 事前に十分備えておけば大丈夫ですが、 油断していると痛い目を見るでしょう。 私はかつて、買収でやむなく 過払いしたことがあります。 買戻しのために、多額の支払いを しなければならなかったのです。 その後の交渉では、支払った金額をもとに、 オーナーから譲歩を 引き出すことができました。 要求を実現するために、将来的に 高い価格を設定することもあります。 高い価格を提示できる唯一の理由は、 そこからあえて譲歩することで、将来 それを利用した取引ができるからです。 現在の交渉について、 よく考えてみましょう。 これから設定する先例で、 次回も満足できますか。 そうでないなら、変更を考えましょう。 取引の途中なら、以前同じ相手とした 交渉を思い出してください。 今回の交渉で活用できそうな譲歩を したことがありますか。 複数の取引やこれまでの経緯を 振り返ることで、 より実り多い交渉になるでしょう。

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