コース: 統計学の基礎:データセットの利用

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サンプルを取るさいの考慮事項

サンプルを取るさいの考慮事項

あなたが百万人の都市の市長選挙に 立候補したとしましょう。 そして、当選確率を計算したいと 考えていますが、 選挙は1か月ごで、選挙活動に使える 予算は限られています。 つまり、すべての有権者に意見を聞く 時間もお金もありません。 このような状況は、思っている以上に よくあることです。 知りたいことがあっても、 すべてを測ることは不可能です。 すべての有権者に意見を聞くことが できないように、メーカーが すべての電話の品質を確認したり、 農家がすべてのトマトのサイズを測ったり、 科学者が国民全員の健康状態を 追跡したりすることはできません。 全人口を対象に計測ができない場合、 サンプルを使うことができます。 サンプルまたは標本とは、 母集団の部分集合のことです。 適切な条件下においては、 サンプルにより母集団を 推定することができます。 ただ、適切なサンプルを抽出するのは 簡単ではありません。 選挙の例を振り返ってみましょう。 その都市には、百万人の市民がいますが、 世論調査会社がサンプルを 取っていたとします。 そして、60%が、対立候補を支持し、 40%があなたを支持していることが 分かりました。 でも、落胆する前に確認すべきことが あります。 サンプルサイズは何人だったでしょうか。 有権者のうち 調査を受けたのは何人でしょうか。 百人、千人、あるいは十万人でしょうか。 小さなサンプルは大きな誤差を生みますが、 大きなサンプルでも 問題があることもあります。 サンプルの抽出方法も重要です。 5千人の調査がおこなわれたとして、 その5千人はどう選ばれたのでしょうか。 電話調査でしょうか、 スーパーの外での聞き取りでしょうか。 回答を拒否した人は何人いたのでしょうか。 調査機関に偏りがあった可能性は ないでしょうか。 倫理に反する調査機関が、 本来の母集団の傾向を反映しない、 偏ったデータを収集する場合もあります。 あるいは、基本的な抽出方法を 理解していなかったり、 手抜きをしたりする調査機関もあります。 また、どのような測定方法で、 どのような質問がされたでしょうか。 質問が複雑すぎたり、 混乱や誤解を招いたりということも ありえます。 サンプルの抽出には考慮すべきことが 無数にありますが、もっともすぐれた サンプルは無作為に抽出したものです。…

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