コース: 統計学の基礎:データセットの利用

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信頼区間の要素

信頼区間の要素

信頼区間を設定することは、 実際の母集団の比率、つまり 母比率を知る手がかりになります。 まずは信頼区間の上限と下限を 設定するさいに使う計算式と その要素を見てみましょう。 上限を求める計算式はピーハット、 プラス、Z(ゼット)スコア掛ける 標準偏差です。 下限を求める計算式は、 ピーハット、マイナス、 Z(ゼット)スコア掛ける標準偏差です。 では、それぞれの要素を、 個別に見ていきましょう。 この例では、人口 25 万人の都市の女性の 割合を求めようとしています。 まずはピーハットを見てみましょう。 信頼区間を定めるには、 1つだけ単純無作為サンプルをとります。 ピーハットは単一の単純無作為サンプルから 得られた女性の割合です。 もし1つのサンプルに 100 人が含まれ、 その 55%が女性だとすると、 このサンプルのピーハットは 0.55 になります。 次に標準偏差を見てみましょう。 母集団全体の標準偏差は分かりませんが、 この計算式、標準誤差の数式を 使うことができます。 標準誤差は、母集団の標準偏差の 近似値として使うことができます。 正確にいうと、これは、 単一のサンプルデータに基づく 標本誤差と呼ばれます。 ピーハットが 0.55 で、 サンプルには 100 人が含まれているので、 n は 100 になります。 これにより、標準誤差は 約 0.05 となります。 最後に Z(ゼット)スコアを 求める必要があります。 そのためには、3シグマの ルールを思い出してください。 3シグマのルールによれば、 正規分布において、サンプルの 68%が 実際の母比率の1標準偏差以内に 存在すると予測できます。 また、サンプルの約 95%が母比率の 2標準偏差以内に、 サンプルの約 99.7%が母比率の 3標準偏差以内に含まれる ということが予測されます。 Z(ゼット)スコアは標準偏差の 値を示すものです。 そのため、95%の信頼区間であれば、 Z(ゼット)スコアが 2.0 に 近い数値であることが期待できます。 正確には、1.96 に近い数値です。 それについては次の章で 詳しく取り上げます。 ここでは 2.0 を使いましょう。 この例ではピーハットが 0.55、 Z(ゼット)スコアが 2.0、 標準誤差が 0.05 です。 したがって上限が 0.65、 下限が…

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