コース: 統計学の基礎:データセットの利用

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無作為抽出の代替手法

無作為抽出の代替手法

単純無作為抽出は、 信頼できる統計分析の基本です。 でも、これまで見てきたとおり、 簡単ではありません。 偏りをなくし、 データの独立性を保つのは難しいため、 一般的には代わりの抽出方法が使われます。 ただし、代替方法を検討する前に、 単純無作為抽出が信頼性のあるデータを 得るための唯一の方法であることを きちんと理解しておく必要があります。 単純無作為抽出が信頼できる 唯一の方法なら、 なぜ代替手段を 使わなければいけないのか、と 疑問を持つ人もいると思いますが、 それは、代替手段の方が簡単だからです。 つまり、準備や実施が簡単にでき、 論理的かつ妥当性があるように 見えるからです。 では、代わりのサンプル抽出方法と その欠点を見ていきましょう。 系統抽出法とは、サンプルを1つ選び、 そこから任意の数、K ごとに選ぶ方法です。 たとえば、店の顧客満足度を測るのに、 最初に店から出てきた顧客に意見を聞き、 そのごは5人ごとに意見を 聞くことができます。 では、系統抽出法の欠点はなんでしょう。 サンプリングをおこなう時間や 場所により、偏りが出ることです。 また、調査する人により独立性が 妨げられることがあります。 機会的抽出法においては、 回答者の最初の N 個までを サンプルとして選びます。 現代社会の親のあり方を 調査したいとします。 たとえば、シカゴ市の公立小学校に通う 子供の親を対象に1万通の調査書を送り、 そのうち、525 通の回答があったとします。 この標本抽出方法の問題点はなんでしょう。 学校の所在地や、子供の年齢、 調査に同封されていた手紙の内容、 回答した親のタイプや、 回答した親の動機などによって、 偏りや独立性の課題が生じるでしょう。 層化抽出法とは、母集団全体を 同質な部分母集団に分割するものです。 ある学区において、 子供たちの好きな色を調査するとします。 その学区には4つの学校があり、 全部で千人の子供がいます。 ただし、各学校の児童数は異なります。 学区の中から百人の子供、 つまり 10%を選びたい場合、 各学校から 10%ずつ選びます。 層化抽出法の欠点は、 学校が児童を選ぶのに どのような抽出方法を使っているかが 分からないことです。 また、D という学校の生徒は、 実際の好きな色ではなく、学校のカラーを…

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