コース: 統計学の基礎:確率

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2項確率

2項確率

試行の結果が、 必ず2通りのいずれかになる変数を、 2項確率変数といいます。 コイントスの結果は必ず表か裏で、 有権者は投票するか、 しないかのどちらかです。 医療用の定性検査の結果も 常に陽性か陰性です。 このような2項確率変数では、 試行回数を n(エヌ)、 望んだ結果になる確率を p(ピー)としますが、 統計において n といえば、 インスタンスの数であることが一般的です。 例えば、コイントスを4回行う場合、 n は4で、出てほしい方の面が 出る確率 p は 0.5 になります。 投票率の例ではどうでしょうか。 ある町に 5,000 人の有権者が いるとします。 この人たちが実際に投票する確率が 60%なら、 n は 5,000 です。 そして p は 0.6、 すなわち 60%です。 では、2項確率変数を使った例題を 解いてみましょう。 ある団体は、毎月の会合の場に 未入会の人々を招待していますが、 このうち実際に 入会するのは 20%だけです。 さて、今月の会合には、 ハリー、アマニ、ルナの3人が 招待者として参加しました。 この3人のうち、1人が入会する 確率はどれくらいでしょうか。 まず、問題の意味を確認しておきましょう。 入会者は、1人より多くても 少なくてもいけません。 正確に1人だけが入会する確率を 求める問題です。 この条件に一致する結果は3通りあります。 まず、ハリーが入会し、 アマニが入会しない、 ルナが入会しないという結果です。 ハリーが入会する確率は 20%です。 アマニが入会する確率も 20%であるということは 入会しない確率が 80%となります。 ルナもアマニと同じなので、 0.2 かける 0.8 かける 0.8 で、 3人がこの結果になる確率は 0.128、 すなわち 12.8%です。 条件に合う2番目の結果は、 アマニが入会し、ハリーとルナが 入会しないことです。 この場合も、ちょうど1人だけが 入会する結果になります。 最後は、ルナが入会し、 ハリーとアマニが入会しない結果です。 どの結果になる確率も、 等しく 12.8%です。 よって、今月の招待者3人から1人が 入会する確率という、 この例題の正解は、 3通りの結果の確率を合計すれば いいことになります。 求める確率は、38.4%とわかりました。 入会する人数を変えて、…

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