コース: 営業担当者のためのソフトスキル

ソフトスキルが顧客にとって重要な理由とは

あなたも、個人的な質問をする カスタマーサービススタッフや 強引に買わせようとする営業担当者に 苦労した経験があると思います。 思い出してください。そのとき、 ほんの少しイライラさせられただけで、 その人から買う気が 消えてしまいませんでしたか。 営業ではちょっとしたことが 大きな違いを生みますが、 そのちょっとしたことは ソフトスキルで実現できます。 いま私たちがライバルに勝つ手段は ソフトスキルだけと言ってもいいでしょう。 あなたの製品やサービスが どんなに素晴らしくても、 よそで買えなくても、顧客はそれを、 どこでもいつでも誰からでも買える コモディティだと思っています。 そのため、大切なのは何を売るかでなく、 どう売るかです。 ソフトスキルを使ってあなたを知って 好きになって信頼してもらいましょう。 製品だけでなくあなたも 顧客が買う理由だからです。 でも、多くのソフトスキルを 顧客によって使い分ける必要があります。 そのためには、売ることより 顧客のニーズを知ることが重要です。 例を見れば使い方がわかると思います。 さっそく見てみましょう マーラさん、いよいよです。 ローン契約を結びます。 書類は準備できたので、 あとは署名していただくだけです。 実はポールさん、申し訳ないのですが、 チームのメンバーと話しあって、 考え直すことにしたのです。 もう少しコストを削減して1年間 新しいマーケティングを実施しなければ、 ローンを組まなくても大丈夫では、と。 わかります。でも書類はできていますし、 署名にいらっしゃるとのことでしたので。 怖くなることはよくあります。 でも正当な理由があって、 そう決断したのですから、 先に進めましょう。 ポールは共感していませんでした。 「わかります」と言いながら 強引に締結しようとしました。 マーラはどう感じたでしょうか。 ではポールが共感を 示したらどうなるでしょう。 マーラさん、ローン契約を結びますよ。 書類は準備できたので、 あとは署名だけです。 実はポールさん、申し訳ないのですが、 チームのメンバーと話しあって、 考え直すことにしたのです。 もう少しコストを削減して1年間 新しいマーケティングを実施しなければ、 ローンを組まなくても大丈夫では、と。 なるほど。詳しく聞かせてください。 正しい決断を下せるように、 私が反対の立場に立って 話し合ってみましょう。 助かります。 ありがとう。 よかった。 これが「共感する」ということです。 ポールは無理に契約せずに、 マーラを助けて立場を 理解しようとしたので、 マーラはわかってくれていると感じました。 ポールにとっては大変な状況です。 きっと驚いて、どうしよう、 売り上げを失うと思ったはずです。 でもそんな時こそ、ソフトスキルを使って 台本通りに売り込むのでなく 顧客が出す手がかりをつかみましょう。

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