コース: 営業職のためのストーリーテリング2:優秀なセールスが語るストーリーとは

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反論に対応する

反論に対応する

どこでも常に出てくるのが、反論です。 反論は、相手の脳内に浮かぶ ネガティブなストーリーです。 それを打ち消すのは事実ではなく、 前向きなストーリーです。 例で説明しましょう。 ティファニーが所属するデータサーブ社は、 企業の入出金や人事の文書を完全に ペーパーレス化する ソリューションを提供します。 ティファニーが営業訪問で よく受ける反論の1つが、 それで時短になるのはいいとして、 投資に見合うほどの効果なのかは疑問だ、 というものです。 その意見をもう少し掘り下げると、 相手の心の中にこんなストーリーが 見えてきます。 事務処理の時間が短縮できたら、 今までできなかった仕入先台帳の 整理をして、取引状況が把握できるだろう。 ただ、値引きの交渉に役立つとしても、 たいした額にはならないだろう。 そう思って、購入をためらっているのです。 ですからティファニーは 次のようなストーリーを伝えました。 最近、同じ反論を述べた、地元の 動物園のストーリーです。 ティファニーは言います。 「動物園の方にお会いすると、 御社と同様、本当に多忙で、 書類のデータをシステムに手入力したり、 原本を倉庫に送って保管したり、 必要な文書を探しに行ったりしていました。 このシステムなら、大幅に時短化できます。 取り戻した時間で何ができるでしょうか、 と尋ねると、園の担当者は、そうだ、 研究に力を入れて助成金に応募できる、 と言いました。 私も、動物園にとって助成金は 重要ですよね、ゴリラの設備改修も 途上ですし。 と、今の園の課題に触れながら、 つまり、煩雑な事務処理が、園にとって 最大の収入源を圧迫しているようですね、 と言うと、園の担当者も同意しました。 結論は明らかですね」 ここでティファニーは少し沈黙して、 見込客に考えさせます。 このストーリーを使うのは、 時間が浮いた経験がない人にとって、 活用法も考えにくいからです。 仕入先台帳の整理のように、 小さなアイデアしか思いつかない見込客も、 ストーリーを参考に、より収益性の 高い時間の活用法を考えやすくなります。 常識にとらわれない発想が 刺激されるからか、動物園への 競争意識からか、いずれにしても、 短時間で、より価値の高い時間活用法に 思い至ります。 紹介する製品の本来の価値を、 ストーリーが一瞬で高めるのです。…

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