コース: 営業職のためのストーリーテリング2:優秀なセールスが語るストーリーとは

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切迫感を作る

切迫感を作る

見込客が、あなたの商品やサービスの 必要性を理解してからも、 最後の壁が残っています。 「買いたいが、今はちょっと」 という言葉です。 このような場合、前に説明したメリットを 繰り返しがちですが、 すでに納得している見込客には効きません。 購入を後回しにした場合の問題点を 理解してもらう方が、効果的です。 例を紹介しましょう。 2013 年の冬、ティファニーが 2年近い商談で獲得した顧客は、 データサーブ社の買掛金管理ソフトの購入を 決めながら、設置は3月まで待ってほしい、 12 月と1月は決算のために 経理が忙しく、2月も監査があるので、 新しいシステムのインストールに 経理部員の手が空くのは、 早くても3月になる、と言いました。 1月に本契約の上、 3月から導入と指定され、 約束の1月に、 ティファニーが顧客に電話すると、 何度かけても応答がありません。 実は、この会社は、 最近、同業他社を買収したことが 報じられていました。 買収された企業の買掛金は、買収する企業、 つまり顧客の会社が引き継ぐのが通例です。 つまり、同じ人数で2倍の支払いを 処理するわけです。 多くの新しい仕入先情報を、 システムに登録する必要もあります。 連絡が取れないのも、 その忙しさを考えれば、当然のことです。 しかも、同じ時期にベテラン経理部員の 1人が辞めていました。 限界に達したのでしょうか。 残った社員にとっては、さらに過酷になり、 新たに人員を増やしましたが、 その指導もまた、 大きな負担になっていました。 事情は痛いほどわかりました。 負荷が上がって、社員が去り、 さらに負荷が上がる悪循環です。 ようやく連絡がついた時、 顧客は過労で押しつぶされそうでした。 この顧客が、ティファニーとの商談で すぐに新システムの導入を決断していれば、 事務処理の効率化によって、 状況は大きく変わったはずです。 買収によって処理量が増えても、 大幅な残業をする必要はなく、 ベテラン部員も辞めず、新人教育も 不要だったかもしれません。 導入延期は、本当に悔やまれる決断でした。 ティファニーは、先送りしたがる 見込客にこのストーリーを語り、 切迫感を伝えるようにしています。 買収や合併の可能性がない業種や企業でも、 予期せぬ事態により、誰もが 同様の危機に瀕する可能性がある以上、…

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