コース: スクラム基本講座

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完了を決める境界を設定する

完了を決める境界を設定する

次に、チームが作業の完了を 判断するための境界を定めます。 この境界には、完了の定義、 バックログの優先順位、 スプリント期間の定義が含まれます。 まず、チームでストーリーの 完了を定義します。 各ストーリーには独自の 受け入れ基準がありますが、 完了の定義はより汎用的なもので、 すべてのストーリーに適用される 最小要件を示します。 バックログのすべての項目に 適用されるため、各ストーリーの 受け入れ基準には含めません。 汎用的な完了定義を作成することで、 時間を節約し、ストーリー固有の 受け入れ基準の精度を高められます。 完了定義の例を挙げると、 「ストーリーを完了と見なすには、 プレリリース環境でテストを 実施済みである」 あるいは、 「ストーリーを完了と見なすには、 コードをレビューし、すべてのエラーを 修正済みである」などです。 次に、PO がバックログに 優先順位を付けます。 これをバックログリファインメントと言い、 定期的にストーリーの 優先順位を見直します。 ストーリーの価値が高いほど、 バックログの上位になります。 スクラムでは、 スコープの柔軟性は高いですが、 期間は固定されているため、 価値の高いストーリーから実現することで、 たとえ時間が足りなくなっても 有益な製品を提供できます。 最後に、スプリント期間、 別名ケイデンスを設定します。 スクラムでは、スプリントは1週間から 4週間の長さにすることができ、 より短い方が推奨されます。 スクラムのベストプラクティスは、 早く失敗して、早く学ぶことです。 そのため、スプリント期間は できるだけ短く設定します。 私は通常、スプリント期間は 2週間にすることをお勧めしています。 なぜなら、チームが集中力を 切らさずにスプリントを続けるのに ちょうどいい長さだからです。 短すぎると、チームがパニックに 陥って品質が落ちてしまい、 長すぎると、時間に余裕があるように 感じて無意識のうちに 作業ペースを緩めてしまいます。 間を取って2週間にすると、混乱を 引き起こすことなく、 チームに緊張感を与えられます。 これらの境界を定めることで、 すべてのストーリーに適用される完了の 定義、特定のストーリーの価値、 価値提供までの期間をチームが理解でき、 成功のために必要な実行の枠組みを 手に入れられます。

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