コース: 営業の基礎

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実装する能力

実装する能力

数年前、あるクライアントに呼ばれて、 成長戦略の策定と非効率的な業務の 特定に携わりました。 ITコンサルティング企業で、 営業、配送、事業の3部門がありました。 このCEOの懸念のひとつは 新規ビジネスの成長でした。 もうひとつの懸念は、ビジネス機会を 逃していたことです。 よりによって実装段階で逃したり、 実装後の段階でクロスセルの機会を 逃したりしていました。 私は調査を始め、顧客に話を聞きました。 そこでいくつか重要な問題が 浮き彫りになりました。 1つ目は、営業担当者がビジネス獲得に 向けた関係構築に専念する状況を、 顧客側は好んでいなかったことです。 成約したとたんに営業担当者は消え、 配送チームが引き継いでいました。 2つ目は、配送チームに 柔軟性も愛想もないことでした。 多くの企業と同様、 落とし穴にはまっていたのです。 企業側は、組織が縦割りになりすぎて 硬直していること、それが 顧客に与える影響に気付いていません。 顧客は購入を決めた後、 3つのことを知りたがります。 まず、約束どおり提供されるかです。 課題解決の実現です。 次に、スケジュールどおり 効果的に実装できるかです。 最後に、全体を通じて カスタマーサービスに一貫性があるかです。 このような期待は当然に思えますが、 多くの企業がこの3点すべてを 満足に実現できていません。 このクライアント企業では、 営業チームが時間をかけて関係を構築し、 課題を明らかにして素晴らしい 解決策をプレゼンしたのに、 成約したとたん配送チームに 丸投げしていました。 配送チームは主に技術者で 構成されているので、 来て働いて去るだけです。 後はカスタマーサービスチームが 担当すると考えていたのです。 これは、建築家とよい関係を築いて マイホームの完璧な図面を 描いてもらったのに、 請け負った建設業者が勝手に部屋の数を 変えてしまうようなものです。 ガレージの形も勝手に判断して 決めてしまいます。 懸念を伝えても、 カスタマーサービス部門に 連絡するよう言われるだけです。 頭にきますよね。 しかし多くの企業がそうなのです。 解決策を効果的に実装するための アイデアをいくつか紹介しましょう。 1つ目は、営業チームの誰かを その顧客担当の司令塔にすることです。 初めから終わりまで、 同じ担当者を窓口にします。…

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