コース: 営業テクニック:クロージング戦略

買い手からのサインに気づく

買い手の購買意思が固まったことを 見抜く力は、 営業のプロフェッショナルとして 成功するために欠かせないスキルです。 買い手の言葉の真意を理解し、 身ぶりや態度に表れる心の動きを 読み取るには、高度な技術が必要です。 簡単には身につきませんが、 買い手のサインを見逃さないためにも、 日頃の努力が大切です。 多くの買い手が営業担当の課題として 挙げているのが、話を聴く力です。 言葉のヒントに注意しましょう。 買い手が購入意思を固め、 クロージングに移れることを示す 言葉のサインは数多くありますが、 ここでは4つの例を紹介します。 まず、反論と 間違えやすい価格への質問です。 例えばこんな質問です。 「見積額が高いのですが、 もっと数量を増やしたら割引になりますか」 これは反論ではなく、前向きな質問です。 契約条件について、こんな言葉もあります。 「30日以内に支払った場合に割引が 適用されると聞いているのですが」 次の例も、うまく運んでいるサインです。 商品の説明を聞き直したいという言葉は、 本当に関心がある証拠です。 再び丁寧に説明したら、 買い手が納得するのを待って、 非言語のサインで感触を確かめましょう。 反論と間違えやすい例として 「ほかでは効果がありましたか」 という質問もあります。 この問いは、成功事例を紹介する またとないチャンスです。 態度によるサインは、 プレゼンの進行に気を取られていると 見逃してしまいがちですが、 買い手のこんなサインに注意してください。 特に、目の表情や向け方から 伝わってくる情報は貴重です。 買い手があなたを見るまなざしには 心の内が表れます。 次は動作です。 買い手がメモを取ったり、 置かれた見本や資料を見たり、 何かの計算をしたりしていますか。 どれも良いサインです。 他方、そわそわしたり、 机の資料を移動したり、 腕組みしたりといった動作は、 仕切り直しが必要なことを示しています。 最後のサインは、 同意してうなずく動作です。 商談が順調に 進んでいることを示すと同時に、 これ以上の説得がいらない ということも示しています。 購買意思が固まったことを示すサインを 言葉や態度から見分けることは、 営業職にとって欠かせない 重要なスキルです。 その極意は、 聴衆を理解するということです。 サインを知ると、自信を持って クロージングに移ることができます。

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