コース: プロジェクトマネジメントの基礎:チーム

共通の働き方を決める

コース: プロジェクトマネジメントの基礎:チーム

共通の働き方を決める

チームは異なるスキルを 持っている人たちで構成されます。 プロジェクトにはさまざまな分野の 専門家が集まり、配管工、電気技師、 鉄工、会計士、IT 技術者など 多様な技術者が関わるため、 チームに共通する取り組み方が あるとよいでしょう。 いつどのようにしてチームが 意思決定をするのか確認してください。 投票権や決議権、顧客や スポンサーと協議する方法も確認します。 いつどのようにしてチームが 意思決定をするかは、 全員が理解するべきことです。 プロジェクトマネージャーであれば 正しい判断をしたいものです。 しかし、もしあなたが何もかも 決定するのであれば、非常に忙しくなり、 チームは何の権限も 持っていないと感じます。 状況に応じて、チームが決定を 下すことが重要です。 チームに何かを決定してもらうときは 2つのことを忘れないでください。 1つ目は、プロジェクトに関連する技術分野の 経験の度合い、 2つ目は経営分野の経験の度合いです。 技術と経営の両面について 経験がある人が決定を下すべきです。 その他の決定事項においては、 技術と経営分野での経験を比較して 適任者を決め、適切な判断が できるようにします。 プロジェクトマネージャーや個人が 判断を下すべきではない事柄もあります。 その場合は投票権や 決定権の定義が必要です。 チームや顧客の成果に影響を与える プロジェクト内容の大きな変更は、 個人で判断すべき事柄ではありません。 そのような大きな変更は プロジェクトによく見られます。 重要な技術者が他のプロジェクトに忙しく、 予定に反してあなたのプロジェクトに 取り組めない場合は 何とかしなければなりません。 プロジェクト計画を大幅に遅らせるか、 アプローチを変えるか、別の技術者に 依頼するなどが考えられます。 このような判断は事前に 決めておいた投票権や 議決権に従うべきです。 ここでチームの誰が投票権を 持つかという疑問が生じます。 専門分野で一定の経験を 持つ人に限るべきですか。 行き詰まった時はどのように解決しますか。 事前に決めておくと、 判断が難しい事態に直面しても 対処がしやすくなります。 顧客が投票する必要も出てきますが、 それは顧客やスポンサーと 協議することが欠かせない場合です。 顧客が深く関与する必要がある場合でも、 解決策に関して提言できる 立場を守ってください。 顧客が仕事を片付けるために 経営過程を変更する、などがよい例です。 顧客とスポンサーとの協議は 以下の場合に起こります。 1つ目は、顧客の経営上の成果や 経営過程に影響が出る場合です。 2つ目は、プロジェクト範囲や予定、 コストに大幅な変更がある場合です。 3つ目は、プロジェクトによって、 顧客との関わりや顧客の 通常の運営に支障が出る場合です。 4つ目は、リスクや問題が表面化し、 チームと顧客に影響が出る場合です。 チームは、各自がその役割を理解し、 適切に判断を下していく場面で 力を発揮します。 判断を下す立場にない時は、 意思決定の過程を理解することで、 チームの生産性と士気が高まります。 共通の取り組み方を持つことは、 迅速に適正な意思決定をするうえで 重要です。

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