コース: プロジェクトマネジメントの基礎:ステークホルダー

対人スキルを活用する

プロジェクトマネージャーに役立つスキルは 多岐に渡りますが、ここでは ステークホルダーとの関係構築に役立つ 対人スキルを取り上げます。 様々なコミュニケーションの 手法を理解し、 あなたが関わる重要なステークホルダーの 性格や、立場に最適なものを 見極めることが重要です。 組織内コミュニケーションの 改善に役立つ診断ツールの中でも 代表的なひとつが DISC パーソナリティプロファイルです。 行動特性を4要素で分析する このモデルで、個々の手法の理解すれば コミュニケーションや問題解決に 最適なアプローチが導かれ、 プロジェクトの成功に寄与します。 主導特性の人には、 率直、結果重視、毅然、 意思が強い、強制的といった抵抗があります。 感化特性の人には、 外交的、熱心、楽観的、活発、 陽気といった傾向があり 安定特性の人には、 落ち着き、寛容、忍耐強い、 謙虚、公知といった傾向があります。 慎重特性の人には、 分析的、控えめ、厳密、内気、 傾倒的といった傾向があります。 人は自分好みの方法で コミュニケーションを取ろうとしますが、 タイプも好みも人それぞれです。 こうした方法で、 相手のパーソナリティを把握することで 相手に最適な対人アプローチが 工夫できます。 流れに逆らわず、それを利用して 泳ぐように 少ない労力で、より速く前進し、 問題を解決して 味方を増やすことができます。 今回の事例で、 IT 部長のクレア・ジョーンズに D の主導特定が顕著な場合、 計画の遅延を防ぐための 契約スタッフ増員を働きかけようと 細かいデータが満載のレポートを 提出したとしても、 説得は難しいでしょう。 これが有効なのは、 C の慎重特性が強い相手です。 主導タイプが好むのは、 明瞭簡潔な発信です。 クレアを説得するためには、 提出資料は事実を中心に 1ページにまとめ、 予定の期日までに、プロジェクトを 完了する重要性を率直に 伝える方が効果的であり、 プロジェクトにも、会社にも、 最適な結果につながるでしょう。 このようなツールを活用して、 ステークホルダーごとに 最適な戦略を探ることは、 相手の声に耳を傾け、 信頼を集め、問題に対処し、 有効に対話する姿勢を示すことなのです。

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