コース: プロジェクトマネジメントの基礎

作業に資源を割り当てる

プロジェクトの作業を順番に並べて 所用時間を割り出したとしましょう。 でもスケジュールを立てるには 作業に必要な人数と メンバーがいつ任務につけるかも 考える必要があります。 まず人的資源の割り当てが作業に どう影響するか見てみましょう。 所用期間とは作業の開始から 終了までにかかる期間です。 作業、または作業工数とは 作業の完了に必要な時間、 または日数です。 作業する人数が増えたり減ったりすると 所用期間も変化します。 例を使って見てみましょう。 会議場に機器を設置するのに 5人で4日間かかると見積もりました。 この作業工数を考えてみますと 1日辺り1人8時間とすると 5人で1日 40 時間、 4日間で合計 160 時間になります。 4人で作業する場合、 この所用期間はどうなるでしょうか? 実際に計算してみてください。 作業工数は 160 時間で 変わりませんが 4人になったため1日の作業時間が 32 時間になりました。 160 時間を 32 時間で割ると この作業の所用期間は 5日間になります。 作業工数は同じでも 所用期間は変わります。 1人当たりの労働時間が フルタイムから半日になった場合も 同様に計算します。 1日当たりの作業工数が 半分になるため 所用期間は2倍になります。 一方メンバーが増えれば 所用期間は短くなります。 IT ベンダーから8人派遣されるとします。 作業工数は 160 時間で同じですが 8人なので 1日 64 時間分の 作業をこなせます。 160 時間を 64 時間で割ると 所用期間は 2.5 日に短縮されます。 中には人を増やしても 期間を短縮できない作業もあります。 会議がその典型です。 4時間の会議は 参加者が3人でも 10 人でも やはり4時間です。 割り当てた人的資源が いつ利用可能になるのかも 作業のタイミングに影響します。 例えば予定では機器の設置を 2月9日に始めることになっています。 ところが IT ベンダーの都合により 2月 18 日まで 作業に取りかかれません。 このような場合は人的資源が 利用可能になるタイミングに合わせて スケジュールを調整する必要があります。 このように作用に資源を割り当てると 作業を実施するタイミングが 明確になります。 ご自分のプロジェクトについても人的資源の 割り当てについて考えてみましょう。

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