コース: プロジェクトマネジメントの基礎

リスクを明確にする

プロジェクトにはリスクが伴います。 計画段階で リスクに備えておかなければ その対処に時間とコストが浪費され チームや関係者に 不安を与える危険性があります。 そうならないようにまず プロジェクトのリスクを明らかにします。 出荷経路の間違いや 天候による遅延など 認識されているリスクは 既知の未知と呼ばれます。 プロジェクトにリスクをもたらす事柄を いくつか紹介します。 予定よりもテクノロジーの 機能や可用性が不十分だったり コストが高くなったりする場合があります。 チームが地理的に分散していると 時差のせいで遅延が生じたり 言語や文化の違いから コミュニケーションが うまくとれなかったりして リスクが高まる場合があります。 またメンバー間で協力関係が 確立されない場合もあります。 成果物・期限・メンバーなどの詳細が 明らかになっていないと 様々な問題が発生します。 特殊なスキルを持つメンバーが 必要な場合などに 代替手段を用意しておかないと リスクは増大します。 チームで協力してリスクを 明確にしましょう。 専門知識を持つメンバーに リスクを予想してもらいます。 主要メンバーの 考えを聞き、 類似するプロジェクトの経験者に リスクについて尋ねてみましょう。 リスクを特定できたら 収集した情報をフォームにまとめます。 リスクに関する具体的な内容を 記入します。 例えば影響を受ける作業、 達成できない可能性のある目標、 それらのリスクの影響などです。 ここまでは予測可能な リスクについて説明しましたが 未知の未知と呼ばれる 予測不能なリスクも存在します。 このようなリスクは 想定できない状況から発生するものです。 予測できないリスクに対処するために 緊急時対応資金を準備しておきます。 住宅の大規模修繕に備えて 貯金しておくのと同じです。 緊急時対応資金は 予測できない未知の未知のリスクと 認識できる小さなリスクへの対処に よく利用されます。 問題はどの程度準備しておくかです。 大くの企業では 過去の経験をもとに プロジェクト予算に対する 割合を決めて準備しています。 リスクが発生すると 遅延の発生やコストの増加など プロジェクトに影響します。 リスクの悪影響を最小限に抑え、 またプラスのリスクを活用するには 考えられるリスクを 明らかにしておく必要があります。

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