コース: プロジェクトマネジメントの基礎

成果物と成功の基準を明確にする

コース: プロジェクトマネジメントの基礎

成果物と成功の基準を明確にする

プロジェクトの成果物とは簡単に言えば、 プロジェクトの結果です。 成果物が期待通りかどうかを判断するには 何らかの評価方法が必要です。 この評価指標を成功基準と呼びます。 新社屋や新製品、新しいサービスなど、 目に見える成果物もあれば、 抽象的な成果物もあります。 例えば、15 パーセントの売り上げ増加などの 財務上の成果は 抽象的です。 成果物はプロジェクトのスコープ、 つまりプロジェクトの対象と対象外の範囲を 決める際にも役立ちます。 プロジェクト開始後は成果物から 進捗を把握できます。 成果物を文書化するには まず最終的な成果物、 つまり最終的な結果を書き出します。 会議場のプロジェクトの場合は 最新テクノロジーを導入した改装後の会議場が 最終成果物になります。 次に、中間成果物を文書にします。 これはプロジェクトの途中段階の成果物です。 例えば、最終成果物が 最新テクノロジーを導入した 改装後の会議場の場合、 中間成果物は建設会社との契約書になります。 中間成果物は顧客に 提出しなくて良い場合もあります。 できれば、ステータスレポートの合間で 達成できるものを成果物にします。 こうする事で、 前回のレポート以降に完成した成果物から 進捗を判断できます。 成果物が大きすぎると、 数か月間状況を把握できない事があります。 その場合は WBS を使用して、 成果物を管理しやすい単位に 分けるようにしましょう。 では、依頼通りの成果物かどうかは どのように判断したらよいでしょうか。 評価するには定量的な基準が必要です。 成功基準は成功を定義したものです。 契約書、建物の使用許可書など、 一方で分かりにくい主観的な基準もあります。 明確で定量可能な成功基準を決めておくと、 効果的です。 例えば、会議場のプロジェクトでは 特定の旅行サイトの格付けや顧客調査の結果が 5 段階評価で 4 以上になった場合に、 顧客満足度の向上に成功したと定義できます。 成果物はプロジェクトに期待される結果です。 成功基準は成果物がニーズに合っているかを 判断する際に役立ちます。 演習では担当プロジェクトの最終成果物と 中間成果物を決定してから、 明確で定量可能な成功基準を 決めてみましょう。

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