コース: プロジェクトマネジメントの基礎

従来型と反復型について

ここではプロジェクト管理の 2 つの方法と、 各プロジェクトに適した 管理方法の見極め方を紹介します。 プロジェクト管理の 5 つのプロセス群については 既に説明しました。 各プロセス群を順に進める従来型の管理手法を ウォーターフォールモデルと言います。 プロジェクトの目標、ソリューション、 スコープ、成果物が明確な場合は この方法が適しています。 実行すべき事が分かっているため、 プロジェクト管理の各プロセス群を 順に進める事ができます。 プロジェクトの内容が明確なほど、 この方法が適しています。 シンプルなプロジェクトは 不確定要素が少ないので、 この方法が良いでしょう。 過去に同じようなプロジェクトを チームで経験した事がある場合は 発生しがちな問題と その回避方法を知っているため、 効率よくプロジェクトを進める事ができます。 しかし、ソリューションが分からない場合は 手探りで進めるしかありません。 このような場合には別の方法が必要です。 反復型のアジャイルプロジェクトの管理では 部分的に質の高いソリューションを提供し、 それを一定の間隔で繰り返します。 この方法では短期間で顧客が 成果を確認できる他、 顧客のフィードバックに基づき、 ソリューション全体を改善できます。 ウォーターフォールモデルに比べると、 顧客の参加がより多く必要になります。 また、経験豊富なメンバーによる 小規模のチーム構成になるため、 会議の手間も少なく済みます。 立ち上げと計画のプロセスでは 全体の目標を定義し、 全体の計画を作成します。 アジャイルプロジェクトの管理では 次に各反復ステップの詳細な計画を 作成します。 反復ステップを 1 つずつ処理するため、 簡単に実行できます。 また、少数精鋭のチームメンバー全員が 主体的に取り組みます。 きめ細かく監視、コントロールできる他、 コミュニケーションを 取りやすいというメリットもあります。 各反復ステップの終結プロセスでは 成果物の受け入れ作業があります。 最後の反復ステップの受け入れ作業が 完了したら、 プロジェクト全体を終結します。 プロジェクトの立ち上げの段階で ソリューションが明確かどうかによって、 適している管理方法を判断して下さい。

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