コース: 業績評価を行うには

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指標を活用したイノベーション

指標を活用したイノベーション

ある会社の購買部を 手伝ったことがあります。 彼らは会社の人たちから嫌われていました。 会社の人たちは物品を購入する際、 購買部を敬遠していました。 例えばマーケティング部で 新しいコンピューターが必要な時、 まずサプライヤーに電話し、 欲しい製品を選び、交渉します。 その時初めて購買部に連絡し、 「契約書を作ってコンピューターを買って」 と言ってくるのです。 なぜこうなったのでしょうか。 私が購買部のリーダーにした最初の質問は 「あなたの部署の評価に使われる 主要な指標は何ですか」です。 彼らは「安全性、コンプライアンス、 コスト」と答えました。 なぜ安全性なのでしょうか。 この会社は危険な製品を 扱っていたからです。 そのため、安全性は組織の全部署に 共通の指標でした。 ですが、コンピューターを買うのに どの程度安全性が関わってくるでしょうか。 コンプライアンスはどうですか。 良い支払条件を得る必要がありました。 理にかなっています。 では最後にコストです。 これもうなずけます。 では何が欠けていますか。 購買部は会社のために物品を買います。 この場合は社員用のコンピューターで、 社員はこれで仕事をします。 しかし、購買部の評価には ステークホルダーが本当に 重要視する指標がまったく見られません。 安全性は良いとして、 コンプライアンスは会社の キャッシュポジションを助けても、 日々の仕事には役立ちません。 そしてコストです。 会社は低コストを要求します。 当然、購買部は必ず 一番安い解決策を探します。 マーケティング部が購買部を 避けるのは当たり前です。 安物を買わされていたでしょう。 さらには、マーケティング部と サプライヤーが既に合意したにも関わらず、 購買部はサプライヤーとの 契約内容を変更しようとします。 サプライヤーにとっては 紛らわしい再交渉です。 皆が購買部を嫌うのも当然でしょう。 今、何が起こりましたか。 複数の関係者間の問題を発見したのです。 部署のやる気につながっている 指標について質問をしたら、 素早くかつ論理的に、 問題がどこにあるかが分かりました。 テレビで大企業の不祥事を目にしたり、 社員による不正を聞いたり、 職場で新しい斬新な構想を聞いたりすると、 最初に「ステークホルダーは誰だろう」 と私は考えます。…

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