個人評価の問題

多くの人が通った学校では 成績があったでしょう。 成績を総合して GPA と呼ばれる、 平均値を出したかもしれません。 これは一般的な学力の指標です。 この指標を使う理由は 多くあります。 例えばトップと底辺の学生は誰か、 教師の授業は効果的か、などが分かります。 高等教育機関や雇用主は、 将来成功が見込まれる 優秀な候補者を探しています。 学生はどうでしょうか。 指標は人の評価に使われますが、 良い行動を指導し奨励するために 使うこともできます。 GPA は、将来のチャンスを望む学生は 良い GPA の達成に励むべきだ、 という考えに基づいています。 高い GPA を得るには、 品行方正で勉強熱心、向上心が必要です。 しかし現実はそうではありません。 大学生の例を見ましょう。 彼らは GPA を上げるために 楽な科目を選び、評価の甘い教授を 探そうとするかもしれません。 論文がない科目を選ぶかもしれません。 数学や科学をできるだけ 避けるかもしれません。 これは品行方正とは言えませんが、 奨学金や就職面接のために、 学生は高い GPA を得ようと何でもします。 ハードルが高ければ、 学生はさらに悪い手段に出ます。 企業との面接に完璧な GPA が必要なら、 学生は A の成績を得るために カンニングを考えるかもしれません。 知識を工夫して使う代わりに、 単なる暗記に努めるかもしれません。 成績にこだわるばかりに、食事や睡眠、 運動などの習慣をおろそかにするでしょう。 精神的なストレスを抱え、 大事なインターンシップや学生団体への 参加を避けるかもしれません。 この種の指標はあらゆる関係者の マイナスになります。 GPA は学生が悪い行為に至る動機となり、 あらゆる人のリソースを無駄にします。 学生は成績のために時間を割き過ぎて、 十分に成長しません。 制度の抜け穴をうまく利用し、 良い成績への簡単な道を行く学生は だいたい、最適な候補者ではありません。 企業は彼らと面接して、がっかりします。 結局、面接は会社の時間と リソースの無駄だったのです。 誰かが教育制度の失敗を指摘したら、 指標の重要性を考えてください。 何度も言うように、私たちの文化は、 数字に依存しています。 ひとつの指標を強調しすぎると、 良い人間でも悪い行動を 取ってしまうのです。…