始める前に：経営幹部のサポート

ここからは、組織の指標システムを 考えていきます。 少しの手順で、あなたの組織の 指標システムで何が問題で、 何が欠如しているかが系統的に 識別できるようになります。 整合性、完全性、冗長性、信頼性、 協力性、意思決定といった問題に 目を向けます。 これを通じて、経営幹部の戦略レベルから マネージャーや従業員の 決定レベルに至るまで、指標が 企業に及ぼす影響が明らかになります。 ここでひとつ覚えておくべき 重要なことがあります。 指標システムがいかに優れていても、 経営幹部と主要なマネージャーが指標を 信頼していなければ、システム全体が すぐに崩壊します。 会社がマネージャーの業績の追跡に、 ３つの指標を使っているとします。 売上、在庫水準、チームの士気です。 しかし、マネージャーの上司、 つまり取締役が「会社が３つの指標 すべてを重要視しているのは分かるが、 売上と在庫水準の目標をがんばってほしい。 チームの士気は気にするな」と言います。 その時点で、マネージャーは チームの士気の維持に 努めようと思いますか。 あなたの昇給、ボーナス、昇進を 決めているのが上司で、この上司が チームの士気に無関心なら、あなたは チームの士気を気にかけようとしますか。 指標システムにはサポートと リーダーシップが必要です。 会社全体でモチベーションや評価、成果を 高めるための道を歩み始めましょう。 業績指標のチューンアップを始めるのです。