ブランドとブランドアーキテクチャを定義する

どんな企業にとっても、 ブランドは重要です。 ブランドという言葉は本来、 自社の商品やサービスを他社のものと 区別するためのシンボルや ロゴを意味します。 ブランディングには戦術的で 実践的な側面がありますが、 戦略的意思決定においても 非常に重要です。 ブランドとは、社外の人が ブランドの名前やロゴを見たときに、 その企業についてどう思うかです。 企業がブランドを吟味し、構築し、 管理する能力を持っているかどうかは、 その企業の業績を大きく左右します。 これから、２つのテーマでお話しします。 価値あるブランドの作り方と、 企業ブランドを体系化する方法です。 価値あるブランドを作るには、 顧客の立場に立ったサービスを具体的かつ 段階別に考えることが重要です。 １つ目の段階は、認識です。 魅力的なブランド名、ロゴ、 ビジュアルを一貫して使用することで、 潜在顧客の注意を引きましょう。 ２つ目は、識別です。 ブランド名から連想するものを具体的にし、 顧客がブランドを適切なカテゴリーに 分類できるようにします。 たとえば、BMW（ビーエムダブリュー）は 高級車を連想させ、 メルセデスやアウディと 同列に置かれます。 IBM やアクセンチュアと言えば IT コンサルティング会社であり、 デロイトや KPMG と並びます。 ３つ目は、差別化です。 ブランドを選ぶのは顧客です。 顧客は検索や比較をした上で、 同じカテゴリーに属するブランドの中から 自分の好みに合ったものを選択します。 そのため、 差別化はとても重要です。 高級車を買うとしたら、BMW、 メルセデス、アウディのどれを選びますか。 機能や値段はそれほど変わりませんが、 BMW は運転が好きな人向け、 メルセデスは高級感や 快適さを求める人向け、 アウディはデザイン重視と言われています。 ４つ目は、パフォーマンスです。 顧客がブランドを体験すると、 その経験に基づいた具体的な思考や 感情が生まれます。 体験が期待どおり、または期待を上回れば、 そのブランドは顧客満足を 生み出したことになります。 ブランドに対する満足度が高い顧客は、 再び購入したり、 人に勧めたりする可能性が高くなります。 最後は、ロイヤルティです。 人気のブランドには、 ブランドロイヤルティが生まれます。 これは、顧客がそのブランドを…