ストレスに感謝する

さて、ストレスの正体と、 ストレスが問題になるのは、慢性化、 伝染、中毒化するときだとわかりました。 ここからは、ストレスのメリットを 見ていきましょう。 ストレスは天の恵みだと言うと、 飛躍し過ぎに聞こえますが、 これは私が経験から得た考え方です。 最も良くない事態は、 「すべてがどうでも よくなること」なのです。 ストレスに気付いているうちは、 まだ自分が何かを気にしている証拠です。 何も気にしていなければ、 ストレスを感じることもないからです。 一方で、自分に最も大切なことに 注意を向けるのに、 ストレスが役立つこともあります。 あなたにとって最大のストレス源は、 お子さんや配偶者、家族、仕事など、 とても大切なものでもあるはずです。 ストレスは、それについて まだ何かできることがあるという 脳からのメッセージです。 燃え尽き症候群を経験した人なら、 普通は動揺する状況でも、反応する気力も なくなる時があることを 知っているはずです。 これはストレスよりも、 はるかに深刻なことです。 忘れないでください。 ストレスは、物事を好転させるために 何らかの調整を行うためのインサイトや、 情報、エネルギーを与えてくれるものです。 不満や無力感をいだくのではなく、 ストレスを正しく評価することで、 ストレスのエネルギーをポジティブな 変化のための燃料にできるのです。 そうすることで、ストレスホルモンが 体内を循環し続け、私達に牙をむくという ネガティブな結果を取り除くことが できます。 大切なのは、自分には何らかの変化を 起こす能力があると信じている限り、 私たちはストレスのエネルギーを 行動の原動力に変えられる、 ということです。 必ずしも問題が完全に解決するわけでは ありませんが、要求のレベルを下げるか、 それに応えるための キャパシティを増やすか、 どちらかを実現する機会が生まれます。 制御できなくなり、物事をあるがままに 受け入れるしかなくなると、ストレスが 慢性化し、私たちは 燃え尽きるか壊れてしまいます。 では、ストレスエネルギーを燃料として 使うための簡単な3つのプロセスを 紹介します。 まず、ストレスが伝えようとしている 情報を読み取ります。 次に、何が起きているのかについて、 核心を突く質問を投げかけます。 そして、そのエネルギーを使って、…