コース: さまざまな世代の社員をマネジメントするには

ダイバーシティ戦略に年齢を取り入れる

変化は避けられないものですが、 同時に困難なものでもあります。 さまざまな世代の強みを最大限に生かす 必要性が理解できたら、 次はそれを実現する方法です。 既存の取り組みとは別に、 新たな戦略を策定する必要はありません。 ダイバーシティとインクルージョンの戦略に 年齢を含めましょう。 略して D&I と呼ばれるこの分野は、 幅広い顧客層に対応する多様な人材の活用を 重視する企業の間で注目されています。 自社の成長に必要な優れた人材の採用や 維持を目指す企業にとって、 D&I 戦略は必須の要件です。 D&I は、経営者の3分の2が重要と 考えていますが、最近のある調査で、 D&I 戦略の対象に年齢も含まれる とした企業は、わずか8%でした。 真のダイバーシティは、 排除されがちなすべての層を含めること、 という理解が遅れているのです。 残された差別である年齢差別への対処 という意味でも、この方法は有意義です。 年齢の多様性を既存の D&I 戦略に 組み入れる戦略は、普及にも効果的です。 新たな計画を作り出さなくても、 意識や対応の改善に集中できるからです。 あなたの会社の D&I 戦略にも、 すぐに追加できます。 それにより、行動規範、各種の規定、 販促資料、プレゼン資料、 研修、採用活動のほか、 D&I 関連のイベント、 パフォーマンス管理も見直せるでしょう。 新しい D&I 戦略は、 株主や外部にも発信しましょう。 すでにある D&I の枠組みを利用して、 年齢のダイバーシティ推進を明確で 達成可能な課題とし、人事部門を含む すべての関係者に周知します。 年齢を、新たに対策すべき問題ではなく ダイバーシティの一環と位置付ければ、 新たな方針による手間の増大を心配する 社員からの反発を防ぐ効果も期待できます。 ベストセラー「習慣の力」の著者、 チャールズ・デュヒッグは、 新しいことを広めるなら、 すでに人々の習慣になっている行動に 組み込むのが簡単だと述べています。 あなたの会社の D&I 戦略を、 中心となって推進しているのは どんな人々ですか。 そこでは年齢も 戦略の一環とされていますか。 これを起点に、 年齢ダイバーシティの議論を始めれば、 完全な D&I に近づけるでしょう。 そして、多様な社員の経験と視点は、 会社にさらなる活力と 新たな発想をもたらすでしょう。

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