コース: ビデオのカラーコレクション入門

カラーコレクションとカラーグレーディングの違い - Premiere Proのチュートリアル

コース: ビデオのカラーコレクション入門

カラーコレクションとカラーグレーディングの違い

このレッスンではカラーコレクションと カラーグレーディングの 違いについて解説します。 映像の色の調整を行う時 カラーコレクションという言い方と カラーグレーディングという言い方、 両方が使われます。 それではこれらがどう違うのかを 解説していきます。 まずカラーコレクションですが カラーコレクションは一般的には 基本的な色調整を指します。 分かりやすいように 実際の画像で見てみましょう。 今画面に出ている画像は 全体的にちょっとバランスが おかしい感じがしますね。 色が全体に偏った感じがして コントラストもちょっと足りない感じです。 カラーコレクションではこうした映像に 存在する問題を修正して バランスのとれた状態にもってきます。 ではカラーコレクションを施した例に 切り替えてみます。 どうでしょうか。 全体が色のバランスがおかしかったのが 自然な感じになり また、暗いところと明るいところのメリハリも しっかりと分かるようになりました。 両方を分割して並べてみると 一目瞭然ですね。 カラーコレクションでまず映像を基本的に バランスのとれた状態までもってきます。 そしてカラーグレーディングは この状態を基本として ここから始めます。 カラーコレクションを 基本的な色調整とするなら カラーグレーディングは 演出的な色調整と呼ぶことができます。 カラーコレクションの終わった映像は バランスはとれているのですが そこから制作者の意図をあまり 強く感じることはできません。 そこで制作者の持っている このように見せたいという意図に基づいて 更に色調整を加えていきます。 ではいくつかカラーグレーディングの例を 出してみましょう。 どうでしょう。 元が同じ映像でもかなり 違った印象を受けるのではないでしょうか。 分割してみると更にはっきりしますね。 コントラストが高くなって 色が淡くなって 全体的にちょっと 寒々しい雰囲気になっています。 ナチュラルに バランスのとれた絵ではないですが 制作者が何らかの意図をもって この雰囲気を作っている、 それが強く感じられます。 では、またちょっと違った 雰囲気にしてみましょう。 どうでしょうか。 今度は一転して 健康的な雰囲気になりましたね。 比べてみるとこんな感じです。 カラーコレクションとカラーグレーディング、 どちらも色の調整で混同されて 使われることも多いのですが 目指す目的が全然違ってきます。 両者をしっかり意識して作業することで より自分の意図に沿ったハイクオリティな 仕上がりを目指すことができます。 ぜひ、これらを意識して 作業を進めるようにしてください。

目次