職場におけるアライシップと制度的権力

アライシップを事業戦略に 組み込むべき理由は３つあります。 第1に、アライシップは インクルーシブな環境を作り、 そうした環境でこそ従業員は リーダーを信頼し、 積極的に働くことができます。 第２に、アライシップは集団思考を 打破するのに役立ちます。 異なる人や意見を積極的に 受け入れようとするとき、 過去のやり方にとらわれない、 創造的で革新的な組織に なることができるのです。 第3に、優秀な人材はアライシップに 前向きな企業に魅力を感じます。 つまり、アライシップに向けて 努力している企業です。 事業のあり方について考え、 制度や従業員の働き方について考え、 公平な職場環境作りに 取り組んでいる企業です。 たとえば、障がい者について、 多くの企業は、 積極的に受け入れていると言うはずです。 しかし実際の求人に車いすの人が 応募してきた場合、 グループ面接を通るでしょうか？ 最終面接まで残るでしょうか？ グループ面接では、ほかの人と並んで 座っているでしょうか？ それとも、そこにたどり着くまでに たくさんの障壁があるでしょうか？ こうしたことは、 その企業で能力を発揮しようとしている 優秀な人にとって、 とても屈辱的なことです。 彼らが能力を発揮するのを妨げているのは、 本人の問題ではなく、 企業や職場環境だからです。 アライシップについて考えるとは、 このような障壁をどうやって 取り除くかということなのです。 それは私たちが取り組むべき課題です。