プロセスを改善する

どんなに素晴らしいサプライチェーンでも、 改善の余地は常にあるはずです。 よく知られている継続的プロセス改善の 方法は３つありますが、 専門用語を使っているため、 わかりづらいですね。 でも心配は無用です。 視覚的に、シックスシグマ、リーン方式、 制約理論について説明するので、 あなたもそれぞれの役割を覚え、 プロセス改善会議で使ってみましょう。 まず、サプライチェーンはあなたの 会社を通って流れる川だと思ってください。 上流に仕入先、下流に消費者がいます。 長い間雨が降っていないため、 川の水位が下がっています。 すると、突然嵐が来て、洪水になりました。 いつもは適切な量の水が流れていますが、 洪水と干ばつのときの水量にばらつきが あるために管理がとても大変です。 そんなときにシックスシグマを使います。 これは、サプライチェーンのすべての プロセスのばらつきを、 統計と確率を使って減らす方法です。 次に、川が曲がりくねっているとします。 仕入先から消費者まで 水が流れるようにしたいでしょうが、 こんなにあちこち曲がっていては 水は流れません。 水の価値は上がらないので、 川を真っ直ぐにして効率をアップします。 これが、リソースを無駄にして 付加価値をもたらさない要素を 排除するリーン方式です。 リーン方式はトヨタが開発したため、 重要な用語の多くは日本語です。 最後に、ダムや橋があるために、 川の流れが滞っているとします。 川全体の流れが制限されてしまい、 一番狭くなっている場所、つまり ボトルネックを通る水量しか 流れることができません。 サプライチェーンでは、制約理論を使って プロセスのボトルネック、 つまり制約条件を見つけます。 改善方法は２つあります。 ボトルネックに合わせて他のプロセスの 規模を小さくするか、 ボトルネックを排除するかです。 制約理論は、 エリヤフ・ゴールドラット博士が 著書の『ザ・ゴール』で紹介しました。 ライバルに勝ち続けるために 継続的に改善するには、 サプライチェーンは商品が 流れる川だと考え、 シックスシグマ、リーン方式、 制約理論を活用すれば、 ばらつきや無駄を減らし、 制約に対処できます。 どのサプライチェーンでも 適用できる改善方法です。