コース: 業務スキルを学ぶ:サプライチェーンとオペレーション

在庫を管理する

サプライチェーンの管理で重要なことは 需要と供給の一致です。 顧客の需要を満たすには商品を手元に 置いておくのが最適な方法ですが、 在庫は費用がかかります。 では、在庫の量はどうやって 決めたらいいのでしょうか。 2種類の在庫について考えてみましょう。 サイクル在庫と安全在庫です。 わかりやすく例を使って説明します。 あなたは食料品店で働いていて、 数箱のオレンジを仕入れるとします。 でも、客は一度に2、3個しか買いません。 だから仕入れたオレンジは在庫になります。 客がオレンジを買うたびに、 在庫は少しずつ少なくなります。 そのうち、在庫がほぼなくなったら、 再び、数箱のオレンジを仕入れます。 このサイクルを繰り返します。 新しくオレンジが届くと在庫は急に増え、 客がオレンジを買うと在庫は少しずつ 減るというパターンがあります。 これをサイクル在庫と言います。 客が買う数を予測できれば正確に 注文できますが、予測するのは不可能です。 それに、客が思っていたより 早くオレンジを買えば、在庫は ゼロになってしまうかもしれません。 在庫切れです。 在庫切れは2つの理由で避けるべきです。 商品を売ってお金を稼ぐ チャンスを失うだけでなく、 客は次回からライバルの店で 買い物をしてしまうかもしれません。 ですから、もう1つの方法で在庫を 計算しましょう。 安全在庫です。 万が一の在庫切れに備えて、 余分に在庫を抱えておく方法です。 どの程度の安全在庫が必要かは、 需要予測の精度や仕入先の信頼度、 顧客のニーズを満たすことが どの程度重要かによって決まります。 最適な在庫量を決めるには、 在庫維持にかかる費用と在庫切れしたときの リスクとを比較検討します。 サイクル在庫と安全在庫の役割を しっかり理解して、在庫を効果的に 管理するにはどうしたらいいか 考えてみましょう。

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