コース: ITセキュリティの基礎:基本概念

ウイルスとワームについて詳しく学ぶ

最も一般的な悪意のあるプログラムは ウイルスとワームです。 ウイルスは、自己複製できますが、 そのために宿主に寄生する必要があり、 ワームは、宿主なしで単独で 活動しながら自己増殖します。 この2つについてもう少し 詳しくみていきましょう。 コンピューターウイルスは、 病気のウイルスのように、 システム内のほかのプログラムに 寄生することで自己増殖します。 感染すると、画面上にアイコンが 増えるという単純な被害だけでなく、 ウイルス対策ソフトをオフにする、 ファイルを破壊するなど もっと深刻な被害も発生します。 感染を広げるためウイルスは 宿主の中に入って旅をします。 感染経路となる宿主には、 メールの添付ファイルのほか、 ネットからダウンロードした ファイルやアプリ、 フラッシュドライブなどの リムーバブル・メディアがあります。 ワームは、メールの添付ファイルなどの 宿主なしで自己増殖することが できるマルウェアです。 ワームに感染すると、 システム全体に広がって自己増殖し、 メモリーなどのリソースを消費します。 では、なぜ感染してしまうのでしょう。 感染する可能性は誰にでもあります。 不注意にサイトを訪問したり友達からの リンクをクリックして感染する ケースがほとんどです。 感染対策は十分だと思っている人が 多いのですが、最新の脅威の 先を行くのはほぼ不可能です。 ほとんどの人は、ウイルスやワームが システムのリソースを消費するまで 感染に気づきません。 メモリーの大量消費や通信速度の 遅れが発生し、その結果、 処理が遅くなったり停止したり、 システムの動作がおかしくなったりして 初めて感染に気づくのです。 マルウェアは進化を続けています。 最近では、ウイルスやワームだけでなく、 トロイの木馬やルートキットの 特徴までまとまって1つの パッケージになったものも 確認されています。 感染を広げるために必死なのです。 毎日 45 万種類以上のマルウェアや 潜在的に迷惑なアプリケーション、 略して PUA(ピー・ユー・エー)が 登録されています。 こちらのサイトでは、 2008 年からのマルウェアと PUA の数を示すグラフが掲載されています。 では、ウイルスやワームから 守るためのベストプラクティスを 紹介します。 それは、 添付ファイルを開くときに警戒する、 自動更新するマルウェア対策ソフトを使う、 リスクの高いサイトを訪問しない、 クリックする前に考えることです。 それではテストです。 ウイルスとワームには どのような違いがありますか。 答えを考えてみましょう。

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