コース: データ分析の基礎知識

正しいデータを収集するために質問をする

コース: データ分析の基礎知識

正しいデータを収集するために質問をする

分析麻痺という言葉を 聞いたことがありますか。 問題を考え過ぎて 前に進めなくなることです。 おそらく判断を誤ったり、 次に何をすべてきかが 判然としない状況に関連した ストレスや不安が原因でしょう。 それにはアプローチの構築や 一般的な質問の深掘り、 アクティブリスニングを伴った クリティカルシンキングが役立ちます。 技術的スキルやハードスキル同様 ソフトスキルもアナリストには 重要です。 行き詰まるとハードスキルの 問題ではなくなります。 実際の問題に多く触れ、 データソリューションで解決すると 分析アプローチの構築に役立ち、 徐々に質問の立て方も習得できます。 データ関連のプロジェクトでよく出る 一般的な質問がありますが、 実際の問題や手元のデータに基づいて 質問がより具体的になる場合もあります。 ここで一緒に考えたい例は 主力商品5つが 売れ行き好調なのに 会社は赤字という状況です。 まずすべてのものには データがあることを理解してください。 そうすれば質問が 浮かんできやすくなります。 アナリストとしての仕事は 売上が伸びているのに 損失が出ている理由を突き止めることです。 5つの商品に対する 基本的な質問があります。 これらの商品は今まで 利益を産んできましたか。 過去に利益を出していた場合、 それはどの時点のことですか。 現時点とその時点では 何が違いますか。 卸売原価は変わりましたか。 定価は変わりましたか。 商品の保管コストや 配送コストは変わりましたか。 これらの答えは データ分析へとさらに導いてくれます。 こうした基本的な質問から初めて 答えを求めていくと、 さらなる質問が出てきます。 例えば先ほどの質問から 卸売原価も定価も 過去3年間は変わっていないことが わかったとします。 配送コストは影響を及ぼすほどには 変わっていません。 商品の保管コストは 徐々に増加してきています。 次の質問へ移りましょう。 保管コストがじわじわ上がっているのは この5つの商品だけでしょうか。 わかったのは同じ影響が 5つの商品に限らず 全商品に及んでいることでした。 会社はそれを 5つの商品で実感し始めたのです。 どうすれば保管コストを 削減できるでしょうか。 過剰な価格設定ではなく どの程度の値上げが 打倒なのでしょうか。 この2つの質問は 組織内の全く別のデータセットにつながり、 さらなる質問と答えの循環が また次の疑問を生むのです。 このように質問を投げかけ、 質問をやめることなく 調査を進めることが重要となります。 質問プロセスの最大の利点は 最終的に成果の向上につながるような 発見と提言が得られることです。

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