心に残る伝え方

11 番目は心に残る伝え方です。 ただ話すだけでは効果的とは言えません。 説得力を高めるには ３つのことを意識します。 まずは、シンプルさです。 伝えたいことを短い言葉で示します。 友人が市議会で水流理論について、うまく 説明できなかったときの話をしてくれました。 上司のこの一言が 窮地を救ってくれたそうです。 服も体も同時に洗えるというわけです。 次は具体性です。 概念や数値の意味を具体的に説明します。 かつて、ある団体が映画館で売られている ポップコーンは 多量の飽和脂肪酸を含むため 健康によくないことを啓蒙しようとしました。 飽和脂肪酸の量を数値で示しても 誰も気にも止めませんでしたが ポップコーンに含まれる脂肪酸は ボリューム満点の食事 例えば、朝昼晩で ベーコンエッグ ハンバーガーセット ステーキを食べた場合よりも多いと 図を用いて説明したところ 情報は広く浸透しました。 最後に意外性です。 注意をひきつけ、効果的に伝えられるよう 意外性を持たせます。 学童保育所の経営者の話を 紹介します。 彼女はある日、保育所の価値観を 新規スタッフに説明するための会議に 立ち会いました。 会議のリーダーは若い難民で 自分のネックレスを外して見せました。 このネックレスは私の宝物です。 過酷な運命を生きた祖母のものです。 詳しいことは省きますが 祖母が残した唯一の思い出の品です。 そして、若者ばかりの聴衆に尋ねます。 皆さんにとって、失ったら 心が痛むものは何ですか。 両親の写真、競技会のトロフィーなどが あがります。 それらはみなさんが 大切にしているものですね。 この保育所にも、大切にしている 価値観があります。 子供たちが傷つけば 私達も心が痛みます。 皆さんが写真やトロフィーを盗まれることと 同じです。 それから、１つ１つの価値観と 価値観に沿った判断基準を説明しました。 意外性に富んだ素晴らしいプレゼンでした。 シンプルさと具体性の要素も 盛り込まれています。 ３つの要素を取り入れて 心に残る伝え方をしましょう。