コース: InDesign 基本講座:文字組版・表組・印刷入稿

検索・置換機能を活用する

InDesign のテキスト編集機能の内 非常に効率化のために便利な機能のひとつ、 検索と置換というのがあるんですね。 この検索と置換では、 文字データの検索置換だけではなく、 書式やまたオブジェクト、色、 文字種といったものも 検索置換できるんです。 それでは確認してみましょう。 サンプルファイルは、 07 フォルダの中の 07_01.indd というファイルを開きます。 このドキュメントの左ページでは、 サンプルのテキストデータが フレーム内で表示されています。 このフレーム内の中のエシカルという言葉を 倫理的という言葉に 置き換えてみたいと思います。 それでは、まずフレームを選択後、 ここで「編集」メニューから 「検索と置換」を選びましょう。 テキストを検索しますということ以外にも 上側には「正規表現」「図形」 「オブジェクト」「カラー」 「文字種変換」等 切り替えて使うこともできます。 ここでは、文字を探しますので、 「テキスト」を選んでおきます。 そして、この「検索文字列」のところには、 エシカルと打ってみます。 更に「置換文字列」には、 倫理的という言葉を打っておきます。 これはもちろん 文字をコピーペーストしても良いですし、 また直接入力してもいいんですね。 このように探すだけという時もありますし、 探して違う言葉に 置き換えるということもできます。 探して消す、削除するという場合には、 「置換文字列」には 何も入力しないようにします。 また、検索ターゲットとなるエリアとして、 現在「ドキュメント」となっていますが、 開いている「すべてのドキュメント」や また「ストーリー」といって 今回の様に選んでいるフレーム、 またそのフレームと 連結しているフレーム内という 探し方も可能です。 その場合には、 「ストーリー」となるわけなんですね。 そして、探しに行く場所や 区別をする文字という意味で 下側にアイコンがいくつか 表示されています。 ひらがな、カタカナを区別するのか、 全角半角を区別するのか、 また脚注を含めるの他、 ロックされたレイヤーや 非表示のレイヤー またロックされたストーリー といったように 非常に細かく探すという 処理を行うことができるんです。 それではまずこの状態で 右側の「次を検索」ボタンを クリックしてみましょう。 フレーム内の最初のエシカルが 選ばれました。 もう一度「次を検索」としていき 最後まで行くと もうこれ以上ないという時には、 「検索は完了しました」となります。 今回は「OK」ボタンをクリックし、 ここで一括で直すという置換を行います。 「すべてを置換」ボタンを クリックしてみましょう。 するとこのフレーム内、 ストーリー内では4か所あったわけなので 4か所を置き換えが行われました。 エシカルがなくなり、 すべて倫理的と変わったわけです。 このように文字データを探す、 また探して 違う言葉に置き換えるという処理の他、 右側のページのサンプルでは、 アルファベットが 全角になっている箇所があるんですが、 この部分を半角に置き換えるという処理を 行ってみます。 このような時には「文字種変換」という 検索置換を使うんですね。 文字種変換では、全角半角、 それぞれにおける英数字やカタカナ、 ひらがな等をターゲットとして 違う文字種に変えることができます。 今回は「全角英数字」を 「半角英数字」に置換してみます。 そしてターゲットとなるのは、 ここでは「ストーリー」ということで、 選択ツールでこのフレームを 選んでおきます。 そして、一気に 「すべてを置換」としてみましょう。 すると3か所ということで「OK」、 このようにサステナブルのところが 行が変わっているので、 別々のアルファベットと考えられて 3か所になっているんですね。 今度はこの行末が 途中で切られてしまっているわけなんですが 確認をするため、 選択ツールに切り替え、 更にツールパネル一番下、 「スクリーンモード」を 「標準モード」に変えてみましょう。 すると行末に改行マークがあります。 テキストデータの取り込みをする時にも オプション指定で 行末の改行は消して取り込むよという 命令も出せるんですが、 今回このサンプルでは、 行末に改行マークがあるわけなんですね。 これを消してみましょう。 このような時には 「テキスト」の検索の中で、 現在表示されているエシカル、 また倫理的というのは、 文字は消しておきます。 探し出したいのは何かといったところで 制御記号も探せるんですね。 この「検索文字列」の右側にある 「@」マークをクリックしてみましょう。 すると「タブ」を探してください。 また shift return Shift Enter で入力できる 「強制改行」を探してください。 更には、改行マークですね、 「段落の終わり」、また記号類や 「マーカー」、そして「ハイフンダッシュ」 空白のスペースでも いろんなタイプがありますね。 それから記号の「引用符」、 また「改ページ」、 「改段」といったような 制御記号が指定できます。 他にも「変数」 そして「ワイルドカード」といって 何という文字の 2文字目に数字が入っているもの という探し方もできるんです。 今回の場合には、 「段落の終わり」を選んでから そして、ここでよく見ると 記号の後ろにアルファベットの p という表示になっています。 検索の文字や置換の文字の中では この「@」マークを使った時には、 メタ文字と呼ばれる InDesign に分かるキーワードで 制御記号等は指定していくんですね。 そのため、覚えてしまう場合には これを直接入力しても構わないんです。 慣れるまでは この「@」マークを 使ってみると良いでしょう。 それではこの状態で 「すべてを置換」にしていきます。 するとこのストーリーの中で 17 箇所あったわけで、 「OK」ボタンをクリックすると、 改行マークが消えて 文章がつながった状態になりました。 文字のコピーペーストや 文字データの配置した際に 先程のような各行末に 改行マークが残っている なんていうことがありますので そんな時にも使えます。 非常に便利な機能として、 この検索置換が実務でも活用されています。 ぜひ覚えておきましょう。

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