コース: 自社のクラウド戦略に持続可能性を取り入れる

CPU使用率と二酸化炭素排出量の関係

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CPU使用率と二酸化炭素排出量の関係

スマートフォンのバッテリーは、 待機時なら48時間持ちますが、 通話時は6時間しか持ちません。 通話時は、待機時よりも多くの処理が、 行われるため、消費電力が上がるのです。 それと同様にコンピューターの 消費電力も常に一定ではありません。 コンピューターにかかる負荷が変われば、 消費電力も変化します。 たとえば、動画を視聴しているときの CPU使用率は40%ほどですが、 OS以外のアプリケーションが 実行されていなければ、CPU使用率は低く、 電気もそれほど消費していないでしょう。 コンピューターの標準性能に関する基準を 定義、確立、管理、推奨している 標準性能評価法人、通称SPECという 米国の非営利団体があります。 省エネ機器の需要が高まり、消費電力や 性能に基準を定めるニーズが生じたことを 背景に、SPECは、業界標準値の設定や更新、 また省エネツールの普及を目的として、 スペックパワー委員会という イニシアチブを立ち上げました。 表には、あるサーバーに関する スペックパワーの基準値が まとめられています。 CPU使用率とともに、 ノードの消費電力も上がっています。 右のグラフから、CPU使用率40%の コンピューター2台よりも、CPU使用率80%の コンピューター1台の方が、 消費電力が低いことが分かります。 クラウドの消費電力を抑えるには、 ハードウェアを減らすべきなのです。 消費電力を決定するのは、 サーバー数だけではありません。 最初からすべてのワークロードに 2ノードずつ割り当てたら、 どうなると思いますか。 データセンターを大幅に拡張する 必要があるでしょう。 インフラ全体の冷却コストも上がります。 ここでは、CPU使用率とともに、 消費電力が上がること、そして、 ノードが増えた場合にも、 その分、冷却が必要になるため、 電力消費量が増えることを説明しました。 次は、データセンター全体の電力消費量と その計測方法について詳しく説明します。

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