コース: 職場でニューロダイバーシティの雇用を支援する

社会的状況

前のレッスンで聞いたバーネットの話から、 人付き合いが大きなストレスに なることがあるとわかります。 バーネットは雑談にうまく参加できず、 「雑談は情報の交換ではなく、 感情のやり取りで、 自分はとても苦手だ」と言っていました。 これがニューロダイバージェントに よくあることだとすると、 直属のマネージャーに できることはあるのでしょうか。 一言で言うと、人を見かけや 先入観で判断しないということです。 見えている部分だけではわかりません。 人事担当者として、 ニューロダイバージェントが人との 関わりから受ける影響を管理職に 教育しましょう。 印象操作について 教えるとよいかもしれません。 印象操作とは、 人との接し方を変えることで、 相手からどのように見られるかを 操作することです。 たとえば、私たちは相手の反応を読みます。 人は冗談を言うとき、 相手が笑うことを無意識に 期待しているものです。 自然に笑うことができる人もいますが、 ニューロダイバージェントの中には、 頭でわかっていても行動に 移すことができず、それでエネルギーを 消費してしまう人もいます。 ニューロダイバージェントには 1日のエネルギー量が決まっていて、 感覚情報にさらされることで エネルギーはどんどん減っていくことを、 マネージャーに理解してもらいましょう。 別の提案は、絶対に必要な社内の 付き合いが何かを管理職に 考えてもらうことです。 飲み会や食事会を、 半ば強制参加にしていませんか。 それとも、そうしたイベントは 完全に自由参加であり、参加したかどうかで 業績が評価されることはないと、 従業員に周知されていますか。 ニューロダイバージェントの多くは 人付き合いを避ける傾向があります。 神経が消耗して、仕事に充てる エネルギーがなくなってしまうからです。 しかし、それが周りに 誤解されることもあります。 そうならないよう、マネージャーが チームメンバー全員と個別に面談し、 チーム内の誤解を早い段階で 解くことが重要です。 こうした方法に 後ろ向きなマネージャーには、 次のアプローチを試してください。 マネージャーが変わらなければならない 理由を強調するのです。 マネージャーの役割は、 チームメンバー全員にとって 公平な環境を作り、 メンバーの手本となることで、 生産的でインクルーシブな職場環境を 作ることです。 ニューロダイバージェントが活躍できる チーム作りを行うマネージャーは 昇進する確率が高いことを、 研究は示しています。 そのことを伝えましょう。 世の中には人付き合いが苦手な人もいます。 仕事をするためだけに 職場に来る人もいれば、 ただ人間関係が苦手な人もいます。 インクルーシブで思いやりのある 組織にするには、一人ひとりを サポートしなければなりません。

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