アンバンドルされていく仕事内容とは

業界と同様に、それぞれの仕事もまた、 アンバンドルされています。 「あなたのパラシュートは何色？」の著者 リチャード・ボウルズによると、 仕事には、７つの要素があります。 必要なスキルや知識に加え、人や職場環境、 地理的状況、報酬、 その人特有の目的などです。 ほかにも性質があるかもしれませんが、 どの要素をとっても、 役割に関わるあらゆる性質は 結束されて仕事と呼ばれています。 技術と国際化はこれらの要素を横向きにし、 アンバンドルし、各層に分離することで 仕事のあり方を根本的に変えてきました。 地理的な要素で言うと、 多くの仕事はオフィスや工場など、 特定の場所で行う必要がありました。 しかし自動化と国際化を組み合わせると、 多くの仕事は場所を問わず、 自宅やカフェ、または 地球の裏側にアウトソースできます。 私は今、自宅で働いていて、 オフィスを離れてずいぶん経ちますが、 戻りたいとは思いません。 自動化と国際化はアウトソース以上に 激震的な影響があります。 その組み合わせで仕事は 完全にアンバンドルされ、細分化されます。 TaskRabbit、Uber、 Mechanical Turk などを見ても、 作業が細分化され、 仕事のあり方に大きく影響しています。 従来型の仕事が減るにつれ、 従業員と雇用主の呼び方も おぼつかなくなっています。 作業員と採用者と呼んだ方が、 実際に仕事をする人とタスクを抱えた組織を より正確に表しています。 実務的には どうアンバンドルされるのでしょうか。 地点 A から B に行きたい場合、今までは、 顧客がタクシー会社と作業員である 運転手に電話していました。 2012 年、アメリカには 約 23 万人のタクシー運転手がいました。 タクシー会社の主なタスクは、 顧客の注文を聞き、車を手配し、 A 地点で迎車、B 地点で降車、 料金を受け取ることです。 従来のタクシー業務では、これらのタスクは 交換手が顧客の依頼を受け、 運転手に指示を出し、その運転手は 顧客を運び、料金を　受け取る流れでした。 Uber では、それらのタスクは アプリが担います。 アプリが顧客の依頼を受け、 ドライバーに迎車の指示を出し、 料金を受け取ります。 そして、多くの場合、 不慣れな運転手が顧客を運びます。 運転手と交換手の仕事がアンバルドルされ、…