コース: 財務の基礎

保険会社について

コース: 財務の基礎

保険会社について

最後に説明する金融機関は、保険会社です。 保険の社会的価値は、私たちのような 一般の人から、大きな保険会社へと リスクを移転することです。 私たちは、医療費、住宅火災、車両の故障、 早期死亡などのリスクを引き受けてもらう 代わりに、保険会社に保険料を支払います。 保険会社は2つの方法でお金を稼ぎます。 まず、保険会社にとっての損失を見積もり、 それらの損失を カバーする保険料を設定します。 保険会社とは一般にそういうものです。 支払わなければならない損失が、 集めた保険料よりも 少なくなるようにします。 保険会社の種類については ご存知かと思います。 まず、損害保険会社があります。 損害保険会社は、洪水、火災、地震、 自動車に関する損失をカバーします。 ステートファーム社や オールステート社などがあります。 医療保険会社もあります。 医療保険会社は、従来型の医療保険に 加えて、高額医療費保険、身体障害保険、 長期医療保険を扱います。 有名な医療保険会社に ブルークロス・ブルーシールド社が あります。 生命保険会社もあります。 プルデンシャル社やメットライフ社などから 生命保険証券を買うことができます。 加入者は保険料を支払い、 保険会社は加入者が死亡した場合に、 家族に保険金を支払うことを保証します。 そのほかに、事業保険があります。 医師は、医療過誤が起きた場合に備えて 保険に加入します。 企業は、社外の出来事で営業活動が 妨げられたり停止したりする場合に備えて、 事業中断保険に加入します。 事業保険の取扱い会社は、チューリッヒ社、 トラベラーズ社、AIG社などです。 保険会社は、保険金の請求額と、 集めた保険料とのバランスを取るほかに、 投資によってもお金を稼ぎます。 保険会社のキャッシュフローの タイミングを考えてください。 まず加入者が保険料を支払い、 保険会社は損失に対して後で 保険金を支払います。 保険料が納められてから保険金が 請求されるまでの間、 保険会社はそのお金を使えます。 保険会社は浮いているお金で 何ができるでしょうか。 ほかの会社に投資できます。 株、債券、投資信託に投資できます。 不動産開発プロジェクトにも投資できます。 保険会社は、保険金の請求が来るまでの間、 投資で多額のお金を稼ぐことができます。 投資から利益を得られるので、加入者の 保険料を低く抑えることができます。 保険会社という金融機関について、 お分かりいただけたと思います。 前にお話ししたとおり、金融に詳しく、 時間が無限にあり、世界中の人々と 完璧にコミュニケーションできるなら、 借入れ、投資、貯蓄の取引を 自分自身でできるでしょう。 リスクも自分で管理でき、 保険会社も必要ないでしょう。 しかし、時間は限られており、 完璧な情報も得られません。 すべての人が金融に 詳しいわけでもありません。 金融機関は代価を得て、私たちに高度な 金融知識を提供してくれます。 多くの投資家からお金を集め、 投資家に代わって、その資金を 起業家に提供するのです。

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