コース: 財務の基礎

売掛金と在庫を管理する

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売掛金と在庫を管理する

[ジム]売掛金管理を説明します。 売掛金を管理し、適切なタイミングで 現金にする必要があります。 そもそも、なぜ現金での販売だけでなく、 掛け売りをするのでしょうか。 これは昔からのマーケティング手法で、 掛け売りを提供すると 売り上げが増えるのです。 同じ商品を、私は現金で販売し、競争相手が 30日の掛け売りで提供するとしたら、 顧客はおそらく競争相手から買うでしょう。 しかし、売り上げが増えるなら、 全てを掛け売りにしないのは なぜでしょうか。 信用調査もせずに 無条件に掛け売りをしたら、 掛け買いをして代金を支払わない人が たくさん出てくるでしょう。 つまり、貸倒金の発生が予想されます。 これは、掛け売りによる売り上げ増加と トレードオフのコストで、 それに見合う価値があるかどうかを 判断する必要があります。 また、掛け売りに伴って 簿記コストも増加します。 誰にいくら貸しているか常に追跡し、 支払いを求めて定期的に 請求書を送る必要があります。 また、売掛金の回収が遅れると、 ほかのことにそのお金を使う機会を 失います。 たとえば、ボーイング社の2017年の 売掛金は100億ドルでした。 100億ドルを現金で持っていたら、 投資に回したり、未払いの融資の支払いに 使ったりできたはずです。 つまり、売掛金の管理においては、 掛け売りによる売り上げの増加と、 貸倒金というコストや簿記コストの増加、 現金が手元にないことで 資金活用の機会が失われることを 考慮に入れる必要があります。 次は在庫です。 なぜ必要なのでしょうか。 顧客は、探している商品が店になければ、 ほかへ行って、 もう戻らないかもしれません。 在庫を持つのは、顧客が 特定の商品を探している時に、 自分の店で見つけてもらうためです。 では、すべてのニーズを満たせるように 膨大な在庫を持てばいいのでしょうか。 在庫を持つとコストがかかります。 売掛金と同様に、在庫に資金を使うと、 融資の返済など、ほかのことに その資金を使えなくなります。 在庫については、 ゴルディロックスの原理を守る 必要があります。 つまり、多過ぎず少な過ぎずが大切です。 在庫は、適切な量を持つように しなければなりません。

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