コース: 財務の基礎

分散によってリスクを軽減する

コース: 財務の基礎

分散によってリスクを軽減する

リスクは避けたいものです。 リスクを負うなら見返りが必要ですが、 分散することで軽減できる リスクもあります。 分散とは、「すべての卵を1つのかごに 入れるな」ということです。 かごを落としたら全部の卵が だめになってしまいます。 しかし、かごを分けておけば リスクを分散できます。 ハリー・マーコウィッツ教授は、 この諺を数学的に証明して ノーベル賞を受賞しました。 これは、分散によってリスクを 軽減する方法です。 回避できるリスクもあれば、 回避できないリスクもあります。 仕事に関するリスクを考えると、 建設労働者は建設現場という 危険な場所で働きます。 回避可能なリスクを負っても、 特別手当は受け取れません。 ヘルメットはリスクを回避する手段です。 ヘルメットを使わないリスクに 手当は支給されません。 投資家は、分散によって リスクを回避できます。 企業には、悪いことが起きる場合もあれば、 良いことが起きる場合もあります。 たとえば、競合相手に 何か悪いことが起きたり、 平凡な商品が急激に売れたりします。 ただのプラスチックの輪である フラフープは、1958 年から 1959 年にかけてアメリカで 突然ヒットし、1億本も売れました。 製品開発者が、ペニシリン、ベルクロ、 ポストイットのような製品を 発見するかもしれません。 これらはすべて偶然生まれた製品です。 誰も予想しなかったことでした。 このように偶発的に起こる 良いことや悪いことがあります。 このような特別なリスクは、 分散によって排除したり 軽減したりできるので、 見返りを求めてあえて 負う必要はありません。 まとめます。人はリスクが嫌いです。 誰かにリスクを負わせたいなら、 見返りを示す必要があります。 リスクは分散によって軽減できます。 分散によって軽減または 排除できるリスクは、 わざわざ負う必要はありません。

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