資本予算の策定について

ここに、小さな装置があります。 何の装置ですか。 お金を生み出す装置です。 OK どれくらい。 この小さな装置が１年に １ドル生み出します。合法的にです。 毎年 12 月 31 日の真夜中に、 この穴から１ドル札が出てきます。 本当に合法なんですか。 もちろん。 あなたは、この小さな装置に いくら払いますか。 見せてください。何年使えますか。 なんと、この小さな装置は、 10 億年も使えます。 つまり、その間に合計で 10 億ドル生み出します。 10 億ドル。 ええ。いくら払いますか。 10 億ドルを生み出す装置に、 今日いくら払いますか。 うーん、10 億ドルは払えないですね。 なぜですか。 この装置の寿命が来るまでに、 確実に 10 億ドル回収できます。 いま 10 億ドル払っても、 すべて回収できるんですよ。 でも、10 億年かかります。 それに、今の１ドルは、10 億年後の １ドルと同じ価値ではありません。 そこが大事なところですね。 これをお金の時間的価値、と呼びます。 今の１ドルは、５年後、30 年後、 10 億年後に受け取る １ドルより価値があります。 長期プロジェクトを評価する資本予算と 呼ばれるプロセスでは、 お金の時間的価値を考慮する 必要があります。 では、この装置の適正価格は いくらになりますか。 適正な金利を 10%としましょう。 はい。 金利が 10%だったら、 この装置の適正価格はいくらでしょうか。 10ドルです。 10 億ドル生み出す装置が 10 ドルですか。 資本予算について もっとよく知る必要がありますね。