コース: 経営幹部として意思決定を行うには

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適切な判断をする

適切な判断をする

重要な決定には、 大局を考えた判断も必要です。 データを完璧に集めることなど できませんし、収集には 時間と労力もかかります。 データを集める間にも状況は刻々と変化し、 その不確実性を解消するために、 さらに多くのデータが必要になります。 あなたの役目は、不確実性であるリスク、 メリット、意思決定のスピードとの バランスを探すことです。 詳細なデータが欲しくなったり 求められたりした場合、そのデータで 最終的な結論が変わるかどうかを 考えてみましょう。 もし、それが結論を左右するほどの 情報でないなら、決定へと進みましょう。 データ分析と決定スピードのバランスを 考える重要性で、私が思い出すのは、 ある企業買収での経験です。 買収先の候補は、 トラックを多数保有していました。 投資益を左右する要素として、 トラックの保守コストが問題になりました。 保守コストを推定しようと、私は 時間をかけてデータを集め、分析しました。 こうして出た推定値を 意思決定モデルに織り込んで、 役員の前で説明したところ、非常に 細かい算定根拠の話になりました。 最後にオイル交換をしたのはいつか、や 1台ごとのタイヤ交換時期などです。 気がつくと、私は全車両のデータを 延々と調べ上げようとしていました。 そこで改めてモデルを見直し、 毎月の保守コストの値を 変化させてみたところ、 大局には影響がないことがわかりました。 それが47ドルでも50ドルでも、 さらに100ドルでも関係なかったのです。 いずれにしても、この買収からは 十分に利益が出るという結論です。 そこで私は、これ以上分析に時間を 浪費するよりも、今すぐ決定するよう、 チームに働きかけました。 このように、データを集めるにあたっては、 スピードと精度のバランスを考え、 細かい分析にかかる時間というコストも 意識するようにしましょう。 詳しい分析と判断スピードの バランスを考えることが、 適切な経営判断につながります。

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