コース: DevOpsの基礎

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IT組織の問題点

IT組織の問題点

IT 部門があまり日の当たる 存在でないことは、周知の事実です。 ビジネスへの IT 活用が始まって 数十年になりますが、成功率や満足度は どこも低迷しています。 IT 組織内部にも、開発、システム管理、 セキュリティ、ネットワーク管理といった 担当間の対立があります。 データベース管理もです。 そうですね。これらのグループ同士は、 あまり協力的ではありません。 こうした対立は、ドラマやマンガでも 風刺されています。 仕事をスムーズに進めたい立場からすると、 足の引っぱり合いばかりで 笑うに笑えない問題です。 DevOps では、 これを混乱の壁と呼んでいます。 例えば、開発者が壁越しにコードを投げて、 運用担当がデプロイとサポートをする という図です。 本来の目的は一致するはずの両者が、 隔絶されているのです。 これを、 「IT 技術者は対人関係が苦手だから」 などといった偏見で片付ける人もいますが、 根本にある組織の問題が 見過ごされています。 本当の原因は、対立的な行動を 助長する体制にあるのです。 従来の開発チームは、 機能の開発や更新を全速力で 進めるよう促されました。 一方、運用チームは、 稼働を安定させつつ変化を管理する という難しい役目を課されました。 これが利害対立を生み、 フィードバックを断絶させました。 加えて、各自の職務さえ果たせば 評価される仕組みが、 組織全体の成果を損なっていました。 体系的な思考の逆です。 特に運用チームの場合は、 業種やアプリの種類ごとに まとまっている開発チームと違い、 異なる技術間の壁も問題です。 つまり、運用チームの中にも 壁があるのです。 些細な変更にも、ネットワーク、 UNIX(ユニックス)、 ウェブ、データセンター、 データベースと、 ばらばらなチームの力が必要になります。 そのとおりです。 ビジネスと IT の連携は、 当初からずっと問題になっていましたが、 それ以前に IT 内部の連携が 問題だったのです。 IT 部門自体のプロセスや体制が かみ合わない問題です。 2004 年、私が率いる運用チームは、 別チームと協働でサーバーを追加しました。 全部で6週間かけて、要求仕様を作り、 調達手続きを経て発注し、納品され、 データセンターのラックに置いて 配線し、OLS(オーエルエス)を入れて、…

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